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2009年Billboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧

この記事では2009年に公開されたBillboard JAPAN Hot 100週間チャートのうち、オリコンと1位が異なった全17週をピックアップして回顧する。

 

Billboard JAPAN Hot 100とは、「社会への浸透度を計る」ことを明確に理念に掲げ、複数の要素も加味して作成されている総合チャートである。2009年の集計対象はCD売上ラジオエアプレイの2指標であった。

 

なお2009年のBillboard JAPAN年間チャートは下記記事内で総括している。

 

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1/14公開週1位 レミオロメン「夢の蕾」

 

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この週の1位はレミオロメン「夢の蕾」オリコンでは滝沢秀明「愛・革命」が1位だったが、ビルボードサウンドスキャン)ではイベント会場限定盤の売上を集計対象外にしていたため、CD売上1位は秋元順子「愛のままで・・・」が獲得した。ただその枚数も2万枚程度と多くなかったため、ラジオ加点の差で総合では「夢の蕾」が1位となった。

 

なおレミオロメンオリコンシングルランキングでは度々僅差で1位を逃しており、結局シングルは一度も1位を獲得できなかったが、ビルボードではこの週に自身唯一の1位を獲得している。

 

1/21公開週1位 Aqua Timez「Velonica」

 

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この週の1位はAqua Timez「Velonica」オリコンでは秋元順子「愛のままで・・・」が1位だったが、「Velonica」との差は1,000枚程しかない超僅差であり、ビルボードサウンドスキャン)ではCD売上1位は「Velonica」が獲得。ラジオ加点で更に差をつける形で総合でもそのまま1位となった。

 

「Velonica」はアニメ「BLEACH」主題歌に起用されたことでも人気となり、10万ダウンロードを記録した。

 

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本曲は自身の楽曲の中でも特に攻撃的なバンドサウンドと早口なラップが特徴である。心の傷みを抱えながらも愛を探し求める内容の歌詞とともに支持を集めた。


Aqua Timez 『Velonica PVフル』

 

1/28公開週1位 阿部真央「ふりぃ」

 

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この週の1位は阿部真央「ふりぃ」CD売上では東方神起「Bolero/Kiss The Baby Sky/忘れないで」が1位だったが、ビルボードサウンドスキャン)ではファンクラブ限定盤を集計対象外としていたためその売上は3万枚程度にしかならず、ラジオ加点で「ふりぃ」が逆転する形での総合1位となった。 

 

2/11公開週1位 ユニコーン「WAO!」

 

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この週の1位はユニコーン「WAO!」オリコンでは氷川きよし浪曲一代」が1位となっていたが、ビルボードサウンドスキャン)ではイベント会場における販売分を集計対象外としていたため、CD売上1位はThe SHIGOTONIN「鏡花水月」が獲得した。しかしその「鏡花水月」も「WAO!」との差は1万枚程度と僅差だったため、総合ではラジオ加点の差で「WAO!」や「浪曲一代」に逆転を許す結果となった。

 

「WAO!」はユニコーンの再結成後第一弾となるシングル。阿部義晴リードボーカルを務め、奥田民生カウベルを叩く曲構成には意外性もあった一方で、らしさは健在の遊び心溢れた一曲に仕上がっている。アクエリアスのCMソングにも起用されるなど話題性は十分であったことから10万ダウンロードを売り上げるヒットとなった。


ユニコーン 『WAO!』

 

4/15公開週1位 コブクロ「虹」

 

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この週の1位はコブクロ「虹」。この週の時点ではCDシングル発売前であったが、全国民放FM53局「MEET THE MUSIC」フィーチャリングソングに起用されたことでラジオ加点を稼ぎ、総合1位となった。CD売上では剛紫(堂本剛)「空 ~美しい我の空~」が1位となっていたが、その売上は3万枚程度と多くなかったため、総合では「虹」に逆転を許す結果となった。

 

「虹」はコブクロのシングルとしては久々のアップテンポナンバーに仕上がっている。自身の楽曲の特徴である壮大さを程よく維持しつつも軽快さと爽やかさを有していることが新鮮さをもたらしていたことなどから人気となり、配信25万ダウンロード、CD10万枚をセールスした。年間でも高ラジオ加点により2009年の4位に入っている。

 

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コブクロ - 虹

 

4/29公開週1位 ゆず「逢いたい」

 

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この週の1位はゆず「逢いたい」CD売上では東方神起「Share The World/ウィーアー!」が1位だったが、ビルボードサウンドスキャン)ではファンクラブ限定盤を集計対象外としていたためその差は数千枚程度しかなく、ラジオ加点で「逢いたい」が逆転する形での総合1位となった。 

 

本曲を収録した9thオリジナルアルバム「FURUSATO」23万枚を売り上げている。本曲のCD売上は9万枚だが、これはアルバム収録曲中最高売上であり、本曲の人気がアルバム売上を牽引していることが分かる。本曲は二度と会えなくなった大切な人への想いを綴った切ないバラードになっており、多くのリスナーの心を打った。 


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5/13公開週1位 JUJU with JAY’ED「明日がくるなら」

 

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この週の1位はJUJU with JAY'ED「明日がくるなら」オリコンでは滝沢秀明「シャ・ラ・ラ/無限の羽」が1位だったが、ビルボードサウンドスキャン)ではTackey Shop限定盤を集計対象外としていたため、CD売上では登場2週目NEWS「恋のABO」が2週連続1位となっていた。しかし「明日がくるなら」との差は数千枚程度であり、総合ではラジオ加点の差で「明日がくるなら」に逆転を許した。 

 

「明日がくるなら」はJUJUがJAY’EDとデュエットしたコラボシングル。興行収入31.5億円を記録した映画「余命1ヶ月の花嫁」主題歌として書き下ろされた。当時は男女でデュエットしたラブソングが流行の最前線となっていた中でこの曲も大ヒット。映画とともに楽曲人気も普及し、配信ミリオン、CD14万枚を売り上げた。

 

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JUJUはダウンロードを中心に大人気曲を連発していたが、ダウンロード売上の集計を一向に開始しなかったオリコンでは一度も1位を獲得していない。ビルボードではラジオ指標で一部の配信人気を拾い上げることに成功しており、本作で自身唯一の1位を獲得した。


JUJU with JAY'ED 『明日がくるなら』

 

5/20公開週1位 加藤ミリヤ×清水翔太「Love Forever」

 

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この週の1位は加藤ミリヤ×清水翔太「Love Forever」CD売上ではモーニング娘。「しょうがない 夢追い人」が1位だったが、その売上は3万枚程度と多くなく、総合ではラジオ加点の差で逆転が生じた。 

 

「Love Forever」は加藤ミリヤ清水翔太によるコラボシングル。曲調は4つ打ちを導入しており、加藤ミリヤの音楽性が反映されたものになっている。歌詞は男女それぞれの目線で描かれたラブソングになっており、二人の掛け合いが大きな支持を受けて配信ミリオンの大ヒットを記録した。

 

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加藤ミリヤ×清水翔太 『Love Forever』

 

6/17公開週1位 GReeeeN「遥か」

 

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この週はCD発売3週目GReeeeN「遥か」が1位に浮上した。オリコンではGIRL NEXT DOOR「Infinity」倉木麻衣「Beautiful」との大接戦を制して1位となったが、劣勢となっていたGIRL NEXT DOORが集計最終日に理由不明の売上大幅増を見せ大逆転する形での1位となったため、この不透明な推移により一部では炎上していた。ビルボード(サウンドスキャン)では「Beautiful」がCD売上1位となったこともこの不自然さを際立たせている。しかしその「Beautiful」の売上も2万枚程度と多くなく、総合ではラジオ加点により「遥か」がこの2曲を逆転し1位となった。

 

「遥か」は配信125万ダウンロード、CD14万枚を売り上げた2009年屈指の大人気曲であり、この週ビルボード総合1位となったことは、楽曲人気上極めて妥当かつ平和的な結果であると言える。

 

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「遥か」は夢に向かって旅立つ主人公がこれまで支えてくれた人への感謝を綴ったナンバーで、映画「ROOKIES -卒業-」の主題歌に起用された。タイアップ先がすでに「キセキ」で実績を得ていたことや、映画が興行収入85億円を記録するヒットとなったことも大ヒットを後押しした。 


GReeeeN - 遥か

 

7/22公開週1位 コブクロ「STAY」

 

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この週の1位はコブクロ「STAY」オリコンでは中山優馬 w/B.I.ShadowNYC boys「悪魔な恋/NYC」が1位だったが、ビルボードサウンドスキャン)では中山優馬 w/B.I.Shadow「悪魔な恋」NYC boys「NYC」別集計されたため売上が分散した。CD売上1位は「NYC」となったが、その売上は約7万枚で、「STAY」との差は2万枚程度しかなかった。総合ではラジオ加点の差により「STAY」がこれら2曲を逆転して1位となった。

 

「STAY」はコブクロのバラードナンバーの中でも特に切なさが際立つラブソングで、かつての恋人に対する心残りを歌った内容になっている。最高視聴率14.5%を記録したドラマ「官僚たちの夏」主題歌に起用されたこともあり人気が普及し、配信35万ダウンロードを売り上げた。 

 

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コブクロ - STAY

 

8/19公開週1位 B'z「イチブトゼンブ」

 

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この週は発売2週目B'z「イチブトゼンブ」が前週に続き2週連続1位を獲得した。オリコンでは浜崎あゆみ「Sunrise/Sunset ~LOVE is ALL~」が1位だったが、ビルボードサウンドスキャン)では一般流通分のみが集計対象であり、ファンクラブ及びmu-mo販売分が集計対象外となったため、CD売上1位は前週に続き2週連続で「イチブトゼンブ」となり、総合でも同様となった。

 

「イチブトゼンブ」は爽やかさ溢れるミディアムロックナンバー。最高視聴率17.5%を記録した月9ドラマ「ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜」に起用されたことで広く普及し、配信ミリオン、CD37万枚を売り上げる大ヒットとなった。

 

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本曲は爽やかさ溢れるミディアムロックナンバー。「ブザー・ビート」は山下智久北川景子による恋愛ドラマで、時にはすれ違いながらも距離を縮めていく内容は視聴者の共感を呼んでいた。そこに本曲の愛し抜けるポイントが一つあればいいというメッセージ性のある歌詞が流れたことで楽曲への共感も集まった。主人公がバスケットボールをプレイする爽やかなシーンも多く、そこにもトレモロ奏法による小気味良いイントロがマッチした。


B'z / イチブトゼンブ

 

8/26公開週1位 原由子夢をアリガトウ

 

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この週の1位は原由子夢をアリガトウCD売上では氷川きよし「ときめきのルンバ」が1位となっていたが、その売上は4万枚程度と多くなく、総合ではラジオ加点の差で逆転が生じた。

 

9/9公開週1位 ゆず「虹」

 

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この週の1位はゆず「虹」CD売上ではV6「GUILTY」が1位だったが、「虹」との差は数千枚程度しかなく、総合ではラジオ加点の差で逆転が生じた。 

 

9/16公開週1位 DREAMS COME TRUE feat.FUZZY CONTROL「その先へ」

 

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この週の1位はDREAMS COME TRUE feat. FUZZY CONTROL「その先へ」CD売上では堂本剛「RAIN」が1位だったが、「その先へ」との差は1万枚程度と小さく、ラジオ加点の差により総合では逆転が生じた。

 

「その先へ」は「朝がまた来る」や「何度でも」に続きドラマ「救命病棟24時」シリーズのタイアップが付き、従来見せていた相性の良さが再び現れ、25万ダウンロードのヒットを記録した。

 

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楽曲は悩みや葛藤のある辛い状況の中でも前を向くことを後押ししてくれる人生の応援歌となっている。痛みのある歌詞でありながらも、DREAMS COME TRUEFUZZY CONTROLのメンバーが終始笑顔で曲を演奏するMVも印象的な仕上がりになっている。MV収録地である風の塔の開放的な雰囲気も楽曲の魅力を引き立てている。


DREAMS COME TRUE feat. FUZZY CONTROL - 「その先へ」

 

9/23公開週1位 MIKA「ザ・ガールズ」

 

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この週の1位はミーカ「ザ・ガールズ」CD売上1位は倖田來未「Alive/Physical thing」だったが、その売上は2万枚程度と多くなかったため、総合ではこの週ラジオエアプレイを稼いでいた「ザ・ガールズ」が逆転し1位となった。洋楽の総合1位は2008年のレオナ・ルイス「ブリーディング・ラブ」に続き史上2曲目となる。

 

ミーカはレバノン出身の男性シンガー・ソングライター。「ザ・ガールズ」は9月に発売された2ndオリジナルアルバム「The Boy Who Knew Too Much」のリードシングルで、原題は「Blame It On The Girls」である。ミーカはこの時期日本公演も行っており、その場では親交のある宇多田ヒカルとのデュエットも実現している。

 

9/30公開週1位 いきものがかり「YELL」

 

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この週の1位はいきものがかり「YELL」オリコンでは滝沢秀明「ヒカリひとつ」が1位だったが、ビルボードサウンドスキャン)では販路限定分の売上が集計対象外となっていたため、CD売上はいきものがかり「YELL/じょいふる」が1位となり、そのまま総合でも「YELL」が1位となった。

 

「YELL」はNHK全国学校音楽コンクール中学校の部の課題曲のタイアップが付いたこともあり、卒業をテーマにした楽曲内容が支持され、配信ミリオンの大ヒットを記録した。CD売上も14万枚を記録している。

 

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いきものがかり 『YELL』Music Video

 

10/28公開週1位 平井堅僕は君に恋をする

 

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この週の1位は平井堅僕は君に恋をするCD売上1位はAKB48「RIVER」だったが、ビルボードサウンドスキャン)では劇場盤の売上を集計対象外としていたためその売上は5万枚程度と多くなく、総合ではラジオ加点の差で逆転が生じた。

 

僕は君に恋をする」は興行収入21億円を記録した映画「僕の初恋をキミに捧ぐ」の主題歌に起用されたラブバラード。サビの印象的なリフレインもフックとなり支持を集め、配信50万ダウンロードを記録した。

 

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平井 堅 『僕は君に恋をする』MUSIC VIDEO

 

まとめ

 

以上が2009年に公開されたBillboard JAPAN Hot 100週間チャートのうちオリコンと1位が異なる週の振り返りとなる。 

 

オリコンはダウンロード売上の集計を一向に開始しなかったが、既にこの年はダウンロード売上の集計なしに楽曲人気を正確に把握することは不可能になっていた。オリコンはこの説明をせずにCD売上だけのチャートをヒットチャートとして世に提示し続け、多くの楽曲の人気を過大小にミスリードし続けた。

 

そんな中で2008年に発足したビルボードも、まだダウンロード売上を集計対象にできていなかったものの、ラジオ指標で人気を拾うことで、CD売上だけのチャートよりは楽曲人気チャートに近い存在になっていた。

 

当時は発足間もなかったこともあり知名度がなく、ほとんど注目されていなかったビルボードだが、2010年代後半になると知名度が高まり、楽曲人気指標としての権威を確立した。2009年の週間チャートも、最も楽曲人気指標に近い公式なチャートとして、今からでも押さえておきたいところである。

 

(次年2010年のBillboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧はこちら↓)

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(前年2008年のBillboard JAPAN Hot 100週間チャート回顧はこちら↓)

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