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配信ダウンロード売上、MV再生数、Billboard JAPANランキングなどを通じて国内の人気楽曲を把握するブログ

Official髭男dismのストリーミング・MV再生回数&フル配信ダウンロード売上ランキング

Official髭男dismは2018年に「ノーダウト」でメジャーデビューした男性4人組ピアノポップバンド。メジャーデビュー後の2019年に大ブレイクを果たし、令和時代の幕開けとともに現在進行形でヒット曲を大量輩出している。

 

Official髭男dismがブレイクした時期は新たな音楽視聴方法としてストリーミングサービスが拡大を始めた時期であるため、楽曲人気はストリーミング再生数やMV再生数を通じて把握する。ただ、あまりにも大人気となっているため、既に市場が縮小している配信ダウンロード売上でも無視できないほどの大規模な数字を叩き出している。ここではストリーミング、MV、ダウンロードの配信3指標をもとにしながら、Official髭男dismのヒット史を振り返る。

 

まずストリーミング再生数ランキングは以下のとおり。これまでにストリーミング再生数3,000万以上を記録した曲は16曲で、認定総再生数は24.2億(歴代1位)となっている。

 

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(ランキング作成方法および歴代ストリーミング再生数ランキングはこちら↓)

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(歴代アーティスト・トータル・ストリーミング再生回数ランキングはこちら↓) 

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続いてMV再生数ランキングは以下のとおり。MV再生数もストリーミング再生数同様1億が大ヒットのボーダーラインとされている。ここでは日本レコード協会のストリーミング認定に準拠し、3,000万再生以上を記録したMVを抽出する。これまでに9曲が3,000万再生以上を記録している。

 

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(歴代MV再生数ランキングはこちら↓) 

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最後にダウンロード売上ランキングは以下のとおり。日本レコード協会によれば、これまでにダウンロード売上10万以上を記録した曲は9曲で、認定総ダウンロード売上は315万(歴代34位)となっている。

 

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(ランキング作成方法および歴代ダウンロード売上ランキングはこちら↓)

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(歴代アーティスト・トータル・ダウンロード売上ランキングはこちら↓) 

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上記で挙げた楽曲を配信開始日順で並べたうえで楽曲人気データを一覧化した表も以下に示す。

 

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2018年

 

Official髭男dismは2012年にボーカル藤原聡を中心に山陰で結成された。ライブ活動を重ね、2015年にはミニアルバム「ラブとピースは君の中」でインディーズデビューを果たす。2017年には音楽番組「関ジャム 完全燃SHOW」で楽曲が取り上げられるなど順調に認知が普及していき、2018年4月にメジャーデビューする運びとなった。

 

メジャーデビューは1stシングル「ノーダウト」発売という形で果たされたが、同日に1stオリジナルアルバム「エスカパレード」も発売されており、こちらはインディーズからの発売となっている。「エスカパレード」には「ノーダウト」も収録されているが、上記経緯から、「エスカパレード」収録曲は「ノーダウト」を除きインディーズレーベルから発売された曲と整理される。

 

エスカパレード」収録曲「115万キロのフィルム」もインディーズから発売された曲に該当する。この曲は元々ノンタイアップだったが、人生を映画に例えながらユーモラスにプロポーズの意志を表現した捻りのある歌詞やミドルテンポに載せた軽快なバンドサウンドが知る人ぞ知る人気を集めていた。そのポテンシャルは後述する「Pretender」の特大ヒットにより発掘され、2019年から各指標で好調な動きを見せ始め、インディーズ時代の楽曲では最高記録となるストリーミング3億再生、MV5,000万再生を記録した。

 

Billboard JAPANChart Insight(指標別動向を無料で確認できるサービス)では、本曲の人気が2019年以降に発現したことがはっきり記録されている。

 

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(青:ストリーミング、紫:ダウンロード、赤:MV)

 

この動向を反映するように、総合チャートBillboard JAPAN Hot 100の年間では2019年になって初めて77位に上昇2020年の年間では16位に上昇した。

 

注意すべきは、上記のとおり本曲はインディーズからの発売なので、メジャーレーベルから発売された曲が対象の日本レコード協会ダウンロード認定及びストリーミング認定は受けていないことである。このためダウンロード売上では本曲の大人気を把握できない。Chart Insightではダウンロード売上も相当数稼いでいそうな推移が確認できるが、Billboard JAPANも累計ダウンロード売上を公開しておらず、その点は非常に惜しい。ただ、ストリーミングは1億突破がBillboard JAPANより公表されているので、大ヒットの可視化は実現されている。

 

この大人気が認知されたことで2019年以降に本曲にタイアップが続々付くことになり、2019年にはローム「electric landscape」編CMソングに起用された。そして2020年には映画「思い、思われ、ふり、ふられ」主題歌にも起用され、これを機に再び売上と再生数を回復させた。


Official髭男dism - 115万キロのフィルム[Official Live Video]

 

一方、アルバムと同時発売されたシングル「ノーダウト」は2018年当時より人気普及が進んでいた。本曲はいきなりドラマ「コンフィデンスマンJP」主題歌という強力なタイアップが付いたため、当初より各指標で好調な動きを見せていた。2019年になると後述する「Pretender」の特大ヒットに連れて再浮上し、翌年にかけて勢いが続いた。

 

Billboard JAPAN Hot 100の年間では2018年94位2019年17位2020年20位と推移しており、上記の人気推移が可視化されている。Chart Insightでも2018年当時の人気と、「Pretender」特大ヒットに伴う再浮上がはっきり記録されている。

 

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(青:ストリーミング、紫:ダウンロード、赤:MV)

 

本曲はドラマの世界観に合わせて作られており、騙し合いや駆け引きを表現した歌詞や派手なサウンドが大きな支持を受け、現在までの累計は配信25万ダウンロード、ストリーミング2億再生、MV1億再生となっている。


Official髭男dism - ノーダウト[Official Video]

 

2018年8月には10月発売のEPの先行シングルとして配信限定で「バッドフォーミー」を発売。本曲も2019年の大ブレイクによって浮上し、Billboard JAPAN Streaming Songsでは2019年8月19日付チャートで92位に初登場。その後最高23位まで浮上し、2020年5月11日付までランクインを続けていた。日本レコード協会からは3,000万再生認定を受けている。

 

10月には「Stand By You EP」を発売。リード曲「Stand by you」Apple musicのCMソングというタイアップが付いたため、「ノーダウト」同様発売当初から好調な動きを見せ、一度ダウンするも「Pretender」の特大ヒットに連れて再浮上した。この動きもChart Insightで確認できる。

 

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(青:ストリーミング、紫:ダウンロード、赤:MV)

 

Billboard JAPAN Hot 100の年間でも2019年62位→2020年62位と推移した。現在までの累計は配信10万ダウンロード、ストリーミング1億再生、MV4,000万再生となっている。本曲はテンポの良いミディアムナンバーで、サビのメンバー全員によるコーラスも聴きどころの一つになっている。


Official髭男dism - Stand By You[Official Video]

 

このほか、EPの2曲目に収録されている「FIRE GROUND」もアニメ「火の丸相撲」主題歌のタイアップが付いたことで人気となり、ストリーミング3,000万再生を突破している。

 

2019年

 

そして大きな飛躍を成し遂げた2019年の4月に配信された曲が「Pretender」である。本曲は映画「コンフィデンスマンJP -ロマンス編-」主題歌として発売前から注目を集め、配信開始されるや否や各指標を急浮上。現在までの累計は配信100万ダウンロード、ストリーミング5億再生、MV3.3億再生となっており、爆発的な売上と再生数を記録している。Billboard JAPAN Streaming Songsでは2019年下半期に渡り延々と1位街道を歩み続け、週間1位通算35週というぶっちぎりの歴代1位記録を樹立した。

 

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総合チャートBillboard JAPAN Hot 100でもこの勢いが可視化され、2019年3位→2020年2位と推移。星野源「恋」米津玄師「Lemon」に続き歴代3曲目となる2年連続の年間TOP3入りを果たした。週間チャートでは歴代2位タイとなる通算7週の1位を獲得している。

 

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この歴史的なヒットにより、当ブログでも本曲を2010年代を代表するヒット曲十選に選出している。

 

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本曲は切ないラブソングになっており、印象的な韻を踏むメロディーや共感性の高い歌詞が支持されたことや、映画が興行収入29億円を記録する人気となったことなどから特大ヒットとなった。過去の人気曲がこのタイミングで一斉に再浮上していることからも、髭男への注目度が一気に高まりを見せていた証拠になっている。

 

また、この曲の大ヒットによってストリーミングチャートの楽曲人気指標としての機能が一気に認知され、次代の新たな楽曲人気測定方法として再生数データが欠かせないことを示すことにも貢献した。


Official髭男dism - Pretender[Official Video]

 

さらには「Pretender」のc/wに収録された「Amazing」ストリーミング3,000万再生を突破している。

 

「Pretender」が大ヒットする最中の2019年7月には3rdシングル「宿命」が発売された。表題曲は熱闘甲子園のテーマソング。大ブレイク直後の新曲として注目を集めたことに加え、ブラスアレンジが印象的なサウンドや、高校球児の葛藤や情熱を表現した歌詞に支持が集まり、大ヒットした。現在までの累計は配信25万ダウンロード、ストリーミング3億再生、MV1.1億再生となっている。Billboard JAPAN Hot 100の年間では2019年10位→2020年7位と推移し、2年連続の年間TOP10入りを果たした。


Official髭男dism - 宿命[Official Video]

 

続けて2019年9月には、10月発売の2ndアルバムのリード曲として「イエスタデイ」を配信で先行発売した。本曲はアニメ映画「HELLO WORLD」主題歌として注目を浴び、ピアノストリングスが印象的な煌びやかなポップサウンドが支持され大ヒットした。現在までの累計は配信25万ダウンロード、ストリーミング2億再生、MV1.3億再生となっている。Billboard JAPAN Hot 100の年間では2019年32位→2020年11位と推移した。


Official髭男dism - イエスタデイ[Official Video]

 

10月には2019年の大ヒット曲を収録した2ndオリジナルアルバム「Traveler」を満を持して発売。当然のようにロングセラーとなり、現在までの累計はCD47万枚、配信10万ダウンロードになっている。総合アルバムチャートBillboard JAPAN Hot Albumsの年間では集計割れを起こし、2019年15位→2020年5位と推移した。アルバム曲の中では、恋愛バラエティ番組「あいのり:African Journey」主題歌にもなった「ビンテージ」がストリーミングで5,000万再生を記録するヒットになっている。

 

2020年

 

2020年のOfficial髭男dismは年間アーティスト人気ランキングBillboard JAPAN TOP Artists年間1位となるほどの圧倒的大人気を記録した。

 

まず1月に配信された4thシングル「I LOVE...」が最高視聴率15.4%を記録した人気ドラマ「恋はつづくよどこまでも」主題歌に起用され大ヒット。現在までの累計は配信ミリオン、ストリーミング3億再生、MV1.4億再生となっている。恋人に限らない様々な形の愛をテーマにした普遍的な歌詞が大きく支持された。Billboard JAPAN Hot 100では歴代2位タイとなる通算7週の1位を獲得し、年間でも2020年の4位を獲得した。

 

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この曲の特筆すべき動向はダウンロード売上であり、なんと配信開始から僅か5ヶ月後の2020年6月に「Pretender」よりも早く日本レコード協会よりミリオン認定を受けた。これはミリオン到達所要日数としては歴代でもかなり早い記録になっており、認定所要日数でランキング化している当ブログの歴代ダウンロードランキングでも本曲は配信ミリオン全94曲中19位に入っている。猛烈な勢いで売上を重ねたことが窺える。

 

なお歴代ダウンロードランキングの記事でも解説したとおり、「I LOVE...」のダウンロード売上は、ミリオン認定を出している日本レコード協会と、50~60万程度の累計売上になっているオリコンビルボードの間で乖離が見られている。しかし、ダウンロード売上に関してはオリコンビルボード共に集計開始が2010年代後半と遅く、2000年代中盤からダウンロード市場が普及していたことを踏まえればあまりにもデータ欠測期間が長すぎるため、データとしての価値は一切ない。ダウンロード売上の実数は2000年代中盤から認定を出している日本レコード協会のデータを用いる以外に選択肢は存在しない。したがって、日本レコード協会が訂正しない限り、「I LOVE...」はダウンロードミリオンとして扱われる。


Official髭男dism - I LOVE...[Official Video]

 

4月には配信限定でシングル「パラボラ」を発売。新生活への期待と不安を、白紙の上に描く放物線(パラボラ)に例えた歌詞で表現した本曲は「カルピスウォーター」のCMソングとしても人気となり、配信10万ダウンロード、ストリーミング1億再生を記録した。


Official髭男dism - パラボラ[Official Video]
 

7月には、8月発売のEPの収録曲2曲を配信で先行発売した。7月10日には映画「コンフィデンスマンJP -プリンセス編-」主題歌の「Laughter」を配信。人生の応援歌として描かれた本曲は6分を超える壮大なバラードナンバーになっており、多くのリスナーをその世界観に引き込む形で大ヒットした。各指標の累計数値は配信10万ダウンロード、ストリーミング1億再生、MV3,000万再生となっている。


Official髭男dism - Laughter[Official Video]

 

24日には情報番組「めざましテレビ」の平日テーマソング「HELLO」を配信し、こちらも配信10万ダウンロード、ストリーミング5,000万再生を記録している。

 

2021年

 

2021年に入っても大活躍が続いた。まず1月には5thCDシングル表題曲Universeを配信し、ストリーミング3,000万再生を記録。本曲は、タイアップとなっている映画「ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021」が新型コロナウィルス感染症拡大の影響で公開が当初予定の2021年3月から2022年春に1年延期されるという憂き目に遭ったが、それでも一定のヒット基準を突破している。

 

そして5月には新たな大ヒット曲が誕生した。配信限定シングルとして5月に発売された「Cry Baby」である。本曲はタイアップ先人気アニメ「東京リベンジャーズ」の内容に沿って制作されたが、タイムリープを繰り返す主人公の激動が歌詞だけでなく曲調でも表現されている。楽曲の難易度をトップクラスに高める10回以上に及ぶ転調を取り入れながらも十分なキャッチーさを成立させた本曲はその技巧にも大きな注目が集まる形で支持され、ストリーミング1億再生、MV5,000万再生を突破した。


Official髭男dism - Cry Baby[Official Video]

 

8月には「I LOVE...」から「Cry Baby」までのヒット曲を収録した3rdオリジナルアルバム「Editorial」を発売。曲を聴くツールとしてのアルバム市場の縮小が顕著な時代背景を考慮すれば偉業と言える初動10万枚スタートを記録した。

 

まとめ

 

以上まで見てきたとおり、Official髭男dismは類稀なるリズムセンスと表現力のある歌詞を個性として圧倒的な大人気を獲得しており、その大活躍は各指標の歴代データを塗り替え続ける形で現在進行形で続けられている。今後も各指標に重要なアップデートが生じれば、この記事で言及しているデータも適宜最新のものに置き換えていく予定である。

 

Official髭男dismの各指標のデータから示唆されることは、ストリーミング1億再生とダウンロードミリオンは両立が可能だということである。直感的にはストリーミング市場が普及すればストリーミング1億達成曲は増える一方、ダウンロードミリオンは減るように思えるが、発売年別でダウンロードミリオン達成曲数を見ると、2013年に1曲まで減って以降は意外と持ち堪えており、2019年は「Pretender」を含め3曲のダウンロードミリオンセラーが誕生した。2020年も「I LOVE...」がダウンロードミリオンを達成。やはりオンラインで楽曲にアクセスすることと、実際に手元に楽曲を所有することはユーザーにとって違った意味を持っているのかもしれない。この両市場の動向は、どの指標で楽曲人気が計れるかの判断に大きく関わってくるため、今後も要注目である。

 

Official髭男dismはデビューからまだ間もないこともありベスト盤の発売はないが、レンタル限定ならばTSUTAYA RENTAL SELECTION 2015 - 2018」という初期楽曲を纏めたCDが存在する。「115万キロのフィルム」などインディーズ時代の人気曲を手っ取り早く入手できる手段としてはお勧めのアイテムである。

 

higedan.com

 

メジャーデビュー以降では2枚のオリジナルアルバム「Traveler」「Editorial」がマストアイテムになっている。

 

 

この記事で紹介したダウンロードデータは日本レコード協会HP内の下記サイトで検索することができる。新たな発見の宝庫なので、時間があれば好きな曲やアーティストのダウンロード数を検索してみることをおすすめする。

 

www.riaj.or.jp