Billion Hits!

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GRe4N BOYZ(GReeeeN)の人気曲【配信ダウンロード売上ランキング】

GRe4N BOYZ(旧名:GReeeeN)は2007年に「道」でデビューした男性音楽グループ。デビューしてすぐに大ブレイクし、2010年代前半にかけてヒット曲を大量輩出した。日本レコード協会によれば、これまでにダウンロード売上10万以上を記録した曲は29曲で、認定総ダウンロード売上は1,380万(歴代4位)となっている。ダウンロードミリオン4曲は歴代4位タイ記録である。これらのデータをランキング化した表は以下のとおりである。この表をもとにしながら、GRe4N BOYZ(GReeeeN)のヒット史を振り返る。

 

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(ランキング作成方法および歴代ダウンロード売上ランキングはこちら↓)

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(歴代アーティスト別ダウンロード売上ランキングはこちら↓)

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※本記事は2020年3月15日に初稿を公開し、以降適宜データや記述をアップデートしている。2024年3月19日、改名を受けてタイトル及び序文のグループ名を両名併記に修正、以下大項目「グループ名表記について」を追加、他一部文章を微修正。

 

当ブログにおけるグループ名表記について

 

グループ名は2007年のデビュー以来17年間GReeeeNだったが、2024年3月19日、所属事務所を退所し新会社を設立するとともに、グループ名をGRe4N BOYZに改名することが発表された。本来であれば新名に表記を統一すべきかもしれないものの、これから本記事で解説していくとおり、GReeeeN時代に築いた数多くの大ヒット曲がグループ名とともに残したインパクト及び記録は歴史的規模であり、簡単に記憶と記録を上書きできるものではないことを踏まえ、少なくとも当面の間、本記事の以降の文章を含む改名前に公開済となっている当ブログ発信文章の表記は、一部を除き記事公開当初の表記のまま残すこととする。今後の更新分については、状況を見ながら旧名表記・新名表記・両名併記の何れかを選択していく。

 

2007年-2009年 ~デビュー、大ブレイク、全盛期~

 

GReeeeNはデビューから僅か3年の間に大ヒット曲を連発し、ダウンロードミリオンを4曲輩出した。この最初の3年の期間に発表された楽曲に絞って配信開始日順に並べたダウンロードデータは以下のとおり。

 

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2007年 -「愛唄」特大ヒット-

 

GReeeeNはメンバー4人全員が歯科医師とアーティスト活動を両立しており、顔や本名を一切公開しないという活動スタイルでありながら、デビュー前からデモテープが評価されていたことなどからレコード会社10社以上で争奪戦が繰り広げられ、2007年にユニバーサルミュージックからデビューした。

 

2007年1月に発売されたデビュー曲「道」はいきなり50万ダウンロードを記録した。ただし、発売後すぐに売れたというわけではない。50万に至るまでの推移は以下のとおり。

 

  • 発売6ヶ月後の2007年7月に10万ダウンロード
  • 発売1年8ヶ月後の2008年9月に25万ダウンロード
  • 発売11年3ヶ月後2018年4月50万ダウンロード

 

10万ダウンロードに至るまでには半年を要している。この後発売される「愛唄」が大ヒットしたことを機に認知度が上昇したことで、デビュー曲であるこの曲にも注目が集まり、発売半年後のヒットに繋がった。

 

そして50万ダウンロード達成は何と11年以上が経過してからであり、この曲が非常に長い期間支持されていることが分かる。


GReeeeN - 道

 

大ブレイクはデビュー4ヶ月後の2007年5月に早くも訪れた。3rdシングルCD表題曲「愛唄」GReeeeN初のラブソングとして支持され、メディア出演が一切ないにもかかわらずモバイル等を通じて人気が広がり、ダウンロードを中心に記録ずくめの爆発的な特大ヒットとなった。この曲の最終的な認定ダウンロード数は250万ダウンロードであるが、そこに至るまでの推移を以下に示す。

 

  • 発売2週間で10万ダウンロード
  • 発売1ヶ月後の2007年6月に50万ダウンロード
  • 発売2か月後の2007年7月に配信ミリオン達成
  • 発売3ヶ月後の2007年8月に110万ダウンロード
  • 発売8か月後の2008年1月に125万ダウンロード
  • 発売1年3ヶ月後の2008年8月に225万ダウンロード(配信ダブルミリオン突破)
  • 発売2年2か月後の2009年7月に250万ダウンロード達成

 

この推移がいかに驚異的であるかは以下の記録が物語る。

 

  • 国内史上初着うたフルミリオン達成曲
  • 配信ミリオン到達所要日数76日歴代2位の速さ(1位もGReeeeNの「キセキ」)
  • 歴代配信ダブルミリオン達成曲全9曲のうちの1曲

 

当時の配信市場は着うたフルが中心で、市場拡大がピークに達しつつある状況の中、着うたフルミリオン達成第1号となった。PC配信ダウンロード数との合算で考えても、宇多田ヒカルFlavor Of Lifeと同時に国内初のミリオン達成となった(なお本記事のダウンロード売上の数字には切り売りの着うたのダウンロード数は含めていない)。

 

本曲のCD売上は25万枚であり、この数字だけでは本曲が爆発的ヒットを記録していることが把握できない。既にCD売上の楽曲人気指標としての価値はかなり低下していた。しかし、当時は数字付きのダウンロードチャートが国内に存在せず、CD売上チャートが実態と異なり楽曲人気指標として使われ続けていた。

 

2007年のCD売上年間1位はCDで123万枚を売り上げた秋川雅史千の風になって」であるが、この曲は当時フル配信ダウンロード未解禁であった。もし当時CD売上と配信ダウンロードを合算した音楽チャートがあったならば、2007年中にCD22万枚+配信110万ダウンロードを記録していた「愛唄」は「千の風になって」を上回り年間2位になっていたと当ブログでは推定している。

 

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本曲の人気は2020年代に突入してもなお根強さを示しており、現代の主要楽曲人気指標においてもMV6,000万再生、ストリーミング1億再生を突破している。


GReeeeN - 愛唄

 

「愛唄」が大ヒットしたことで、1stアルバム『あっ、ども。はじめまして。』57万枚のセールスを記録。同年11月発売の4thシングルCD表題曲「人」25万ダウンロードを記録した。

 

2008年 -「キセキ」超特大ヒット-

 

翌2008年に入ってもダウンロード数は好調を維持。1月に発売された5th両A面シングル『BE FREE/涙空』のうち、「BE FREE」25万ダウンロード「涙空」10万ダウンロードを記録した。前者は2008年1月にローンチしたばかりで今や楽曲人気指標としての権威を強固にしている音楽チャートBillboard JAPAN Hot 100において週間1位も獲得している。当時のビルボードはまだ配信売上が集計対象外だったが、代わりにラジオ指標で楽曲人気を拾い上げることに成功していた。

 

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続く6thシングルCD表題曲「旅立ち」10万ダウンロードを記録した。

 

そして5月に発売された7thシングルCD表題曲「キセキ」は「愛唄」に続くラブソングで、最高視聴率19.5%を記録した人気ドラマ「ROOKIES」の主題歌に起用されたことなどから、日本音楽史上最大級の超特大ヒットを記録した。ダウンロード数の推移は以下のとおり。

 

  • 発売3週間で75万ダウンロード
  • 発売1ヶ月後の2008年7月に110万ダウンロード(配信ミリオン突破)
  • 発売2ヶ月後の2008年8月に125万ダウンロード
  • 発売7ヶ月後の2009年1月に225万ダウンロード(配信ダブルミリオン突破)
  • 発売9ヶ月後の2009年3月に250万ダウンロード
  • 発売3年1ヶ月後の2011年7月に275万ダウンロード
  • 発売7年1ヶ月後の2015年7月に400万ダウンロード達成

 

見てのとおり、国内史上初にして唯一となるフル配信400万ダウンロードを達成した。フル配信DL総数歴代1位記録である。後に続く曲は、青山テルマ feat. SoulJa「そばにいるね」米津玄師「Lemon」300万ダウンロードである。

 

CD売上で考えても、400万枚を売上げたシングルは国内史上存在しない。

 

レコード売上まで遡っても、400万枚以上を売上げたシングルは、1975年発売の子門真人およげ!たいやきくんの1作のみである。この大記録が冒頭に「日本音楽史上最大級の超特大ヒット」と表した所以である。

 

また、これで「愛唄」に続く2曲目の配信200万超えとなり、GReeeeN史上唯一となるフル配信200万ダウンロードを2曲記録したアーティストとなった。そもそも配信200万突破曲は歴代で9曲しかなく、偉業を2度も達成したことになる。CDシングル売上記録で考えても、ダブルミリオンを2作持つアーティストはMr.ChildrenCHAGE and ASKAだけである。

 

しかし、既述のとおり、当時ダウンロード数が楽曲人気指標として過小評価されていた影響から、今でもこの偉業が取り上げられる機会はCD売上データを紹介する機会と比べて少ない。例えばTBSで定期的に放送されている特番「歌のゴールデンヒット」はCDやレコードの売上データしか紹介しないため、歴代1位曲として紹介される曲はたいてい「世界に一つだけの花」や「およげ!たいやきくん」となり、CD売上だけでは55万のセールスにしかならない「キセキ」はことごとく無視され続けている。

 

CD売上がダウンロードより利益率が良いことや、販売価格が高いことを理由に、ダウンロード数をヒット指標として過小評価する声も時折聞かれるが、ここでは「売上」ではなく「人気」の話をしている。目的は「何の曲が人気か」を把握することであり、「売上」の把握は、「人気」と「売上」が相関している限りにおいて有効な、目的達成のための一手段でしかない。

 

基本的には「CD1枚」「フル配信1ダウンロード」どちらの売上も「1人が買った」と考えられるため、楽曲人気の広がりを考える上では両者は等価で扱って然るべきである。*1

 

2008年のCD売上年間チャートでは「キセキ」は年間4位となり、年間1位は61万を売上げた嵐『truth/風の向こうへとなったが、これも当時はフル配信ダウンロード未解禁。もしCDとダウンロードを合算したチャートが当時存在していたならば、2008年中にCD49万+配信125万を記録していた「キセキ」は100万以上の差で嵐を上回り、年間2位になっていたと当ブログでは推定している。

 

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こうした数々の不遇な扱いを受けている本曲だが、2008年から立ち上がったBillboard JAPAN Hot 100においては2008年の年間1位を獲得している。当時のビルボードの集計対象指標はCD売上とラジオエアプレイ数で、ダウンロードはまだ対象外だったが、ラジオがダウンロードの代わりに楽曲人気を拾い上げたことで「キセキ」の年間1位という文句なしの結果が生まれた。

 

2015年に400万ダウンロードを達成して以降も「キセキ」の人気は衰えておらず、2017年1月には本曲の誕生までの実話をもとにした映画「キセキ -あの日のソビト-」が公開され、興行収入10億円以上を記録。これを機に公開日前後に再び楽曲人気が高まることとなり、Billboard JAPAN Hot 100では2016年88位再登場→2017年43位と推移した。こうした根強い人気から今後も記録が伸び続けるとしても何ら不思議はなく、実際に2020年代突入後の主要楽曲人気指標においても本曲はMV8,000万再生、ストリーミング1億再生を突破している。


GReeeeN - キセキ

 

「キセキ」のc/wである「ルーキーズ」も、ダウンロード解禁が2008年12月と遅かったにもかかわらず、10万ダウンロードを記録している。

 

「キセキ」の超特大ヒットにより、2008年6月に発売された2ndアルバムあっ、ども。おひさしぶりです。90万枚をセールスし、Billboard JAPAN Top Albums Salesでは2008年の年間7位にランクインした。アルバム曲の中では、ヤマザキパン「ランチパック」CMソングの「またね」NHKドラマ8「七瀬ふたたび」主題歌の「君想い」10万ダウンロードを記録している。

 

10月には、ミクスチャーロックバンドBACK-ONGReeeeNのプロデューサーJINとコラボレーションしたユニットBAReeeeeeeeeeNにより発売されたCDシングル表題曲「足跡」10万ダウンロード認定を受けた。

 

12月には8thシングル「扉」が発売され、表題曲は35万ダウンロードを記録した。

 

2009年 -「歩み」「遥か」大ヒット-

 

2009年も複数の大ヒット曲が輩出された。まず1月に9thシングルCD表題曲「歩み」が発売。表題曲は「ユーキャン」のキャンペーンソングとなったことで学生を中心に支持され、配信ミリオンを記録した。推移は以下のとおり。

 

  • 発売3日で10万ダウンロード
  • 発売1ヶ月後の2009年2月に25万ダウンロード
  • 発売2か月後の2009年3月に35万ダウンロード
  • 発売1年3ヶ月後の2010年4月に50万ダウンロード
  • 発売10年7ヶ月後の2019年8月に配信ミリオン達成

 

なんと配信ミリオン到達には10年を要しており、長い年月をかけてダウンロード数を積み上げ続けていたことが分かる。

 

Billboard JAPAN Hot 100では2009年の年間40位を記録した。

 

なおCD売上は12万枚であり、すでにCD売上の楽曲人気指標としての機能はかなり失われていた。


GReeeeN - 歩み

 

3月には10thシングル「刹那」が発売された。表題曲は最高視聴率17.7%を記録したドラマヴォイス〜命なき者の声〜の主題歌に起用され、75万ダウンロードを記録した。推移は以下のとおり。

 

  • 発売2週間で10万ダウンロード
  • 発売1ヶ月後の2009年4月に25万ダウンロード
  • 発売2か月後の2009年5月に35万ダウンロード
  • 発売4年6ヶ月後の2013年8月に60万ダウンロード
  • 発売7年後の2016年3月に75万ダウンロード達成

 

この曲も長い年月をかけてダウンロード数を積み上げ続けており、75万ダウンロードに至るまでに7年を要している。なおCD売上は9万枚で、10万枚にすら達しておらず、この数字でこの曲の楽曲人気を評価づけることなど不可能であった。


GReeeeN - 刹那

 

5月には11thシングル「遥か」が発売された。表題曲は夢に向かって旅立つ主人公がこれまで支えてくれた人への感謝を綴ったナンバーで、映画「ROOKIES -卒業-」の主題歌に起用された。タイアップ先がすでに「キセキ」で実績を得ていたことや、映画が興行収入85億円を記録するヒットとなったことも後押しし、「遥か」は配信ミリオンの大ヒットを記録した。推移を以下に示す。

 

  • 発売1週間で25万ダウンロード
  • 発売1ヶ月後の2009年6月に50万ダウンロード
  • 発売2ヵ月後の2009年7月に85万ダウンロード
  • 発売5ヶ月後の2009年10月に110万ダウンロード(配信ミリオン突破)
  • 発売10ヶ月後の2010年3月に125万ダウンロード達成

 

所要5ヶ月での配信ミリオンは、「歩み」が10年かけて配信ミリオンに到達したことと比べると驚異的なスピードであり、「愛唄」「キセキ」の爆発的なヒットに匹敵する。

 

2009年発売曲の中で年内に配信ミリオンを突破した曲はこの曲を含めて5曲あるが、他の4曲はすべて2009年12月にミリオンを突破していることから、もし当時数字付きの網羅的なダウンロードチャートが存在していたならばこの曲が年間1位となっていた可能性は大いにある

 

しかし、本曲のCD売上は14万枚となっており、オリコン年間チャートでは40位に留まった。繰り返しになるが、CD売上が、実態と異なり、楽曲人気指標として使用されていた当時は、なかなか配信ミリオンの偉業が可視化されなかった。

 

2009年のオリコンCD売上年間チャートはがTOP3を独占する結果となったが、1位の「Believe」の集計期間中の売上は65万枚。もしダウンロード数が合算されていたならばここまで偏った結果にはなっておらず、年内にCD14万、配信110万を売り上げた「遥か」は嵐を上回り年間2位になっていたと当ブログでは推定している。

 

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Billboard JAPAN Hot 100では既述のとおりラジオが集計対象になっていたことで偏りは多少緩和されており、「遥か」は2009年の年間17位となっている。週間ではCD発売3週目に1位を獲得している。同週のサウンドスキャン1位は倉木麻衣「Beautiful」オリコン1位はGIRL NEXT DOOR「Infinity」だったが、ラジオ指標の加点により両者を逆転した。なおガルネクオリコン1位は集計最終日に謎の売上急増*2を見せて倉木麻衣を逆転したものだったため一部で物議を醸していたが、ビルボードでは平和的かつ妥当*3な結果に収まっている。

 

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GReeeeN - 遥か

 

2009年に発売されたシングルCD表題曲3曲はすべて75万ダウンロード以上を記録するヒットとなり、この3曲をすべて収録した3rdアルバム『塩、コショウ』は当然大ヒットし、自身初のアルバムミリオンセールスを達成した。Billboard JAPAN Top Albums Salesでも2009年の年間4位を獲得している。アルバム曲の中では「いつまでも」10万ダウンロードを達成している。この曲は特にタイアップがないのだが、ウェディング・ソングとして発売当初より人気を集めた。

 

11月には初のベストアルバム『いままでのA面、B面ですと!?』が発売され、57万枚をセールスし、Billboard JAPAN Top Albums Salesでも2010年の年間8位にランクインした。このベストアルバム発売を区切りに、活動休止というわけではないが、この後しばらく新曲の発売が途絶えることになる。

 

2011年-

 

2010年はデビュー以来唯一新作が発売されない年となったが、2011年以降は新作発売が再開し、以降2020年現在に至るまでコンスタントに新作リリースが続いている。さすがに配信ミリオンは出なくなったものの、10万ダウンロード以上のヒット曲を多く輩出した。2011年以降に発表された楽曲に絞って配信開始日順に並べたダウンロードデータは以下のとおり。

 

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2011年-2012年

 

2011年には3枚のシングルCD「花唄」「ソラシド」「恋文~ラブレター~」が発売され、3曲の表題曲のうち「ソラシド」10万ダウンロードを、「恋文~ラブレター~」20万ダウンロードを記録した。 「花唄」MV3,000万再生を突破している。

 

2012年はより精力的な活動となり、4枚のCDシングルと1枚のオリジナルアルバムがリリースされた。

 

その第1弾となった15thシングルミセナイナミダハ、きっといつかは、最高視聴率16.9%を記録したフジテレビ系ドラマストロベリーナイト主題歌となったこともあり、久々に目立って好調なダウンロード数を記録。発売1ヶ月で10万、2ヶ月で20万を突破し、最終的には50万ダウンロードを記録した。Billboard JAPAN Hot 100でも2012年の84位にランクインし、GReeeeNにとって2009年以来の年間TOP100入りとなった。


GReeeeN - ミセナイナミダハ、きっといつか

 

その後も16thシングル「オレンジ」、17thシングル「OH!!!!迷惑!!!!」が発売された。このうち「オレンジ」資生堂シーブリーズCMソングに起用されたこともあり、25万ダウンロードを記録した。

 

6月には『塩、コショウ』以来となる4thオリジナルアルバム『歌うたいが歌うたいに来て 歌うたえと言うが 歌うたいが歌うたうだけうたい切れば 歌うたうけれども 歌うたいだけ 歌うたい切れないから 歌うたわぬ!?』が発売され、21万枚を売り上げた。

 

収録曲のうち、2007年にNEWSに提供しCDで37万枚を売上げるヒットとなった楽曲「weeeek」のセルフカバーがアルバム発売2週間前から先行配信され、10万ダウンロードを記録した。また、高校野球のテーマソングに起用されたアルバム曲「pride」も同じく10万ダウンロードとなった。

 

12月には18thシングル「雪の音」が発売され、表題曲はJR東日本「JR SKISKI」CMソングとなったこともあり、25万ダウンロードを記録した。Billboard JAPAN Hot 100では2013年の年間83位にランクインした。

 

2013年

 

2013年は新作リリースペースが非常に速かった年で、5枚のCDシングル、3曲の配信シングル、1枚のオリジナルアルバムが発売された。

 

CDシングル表題曲5曲のうちダウンロード認定を受けた曲は、25万ダウンロードとなった愛し君へ10万ダウンロードとなったイカロス」「HEROESとなっている。

 

配信シングルからは、「あいうえおんがく♬」10万ダウンロードを記録している。この曲はMV用にメインヴァージョン(元々3分少々の本曲を2分弱のサイズに編集したもの)が作成されているが、そのMV再生数は「キセキ」「愛唄」に次ぐ自身3位となる5,000万回再生を記録している。MVではLINEのスタンプでお馴染みのムーン・ジェームズ・ブラウン・コニーとのコラボレーションが見られる。この曲も収録した5thオリジナルアルバム『いいね!(´・ω・`)☆』14万枚を売り上げた。

 

2014年以降

 

2014年は配信シングル「風」10万ダウンロードを記録した。2015年には配信シングル「ビリーヴ」10万ダウンロードを記録した。

 

2016年以降は暫く新曲のダウンロード認定が途絶えたが、新曲発売が1年以上途切れることはなく、オリジナルアルバムも3枚発売されるなど、安定した活動が続いていた。2017年に発売されたベストアルバム『ALL SINGLeeeeS 〜& New Beginning〜』16万枚をセールスした。

 

また、様々な形でGReeeeNの活躍が取り上げられる機会があり、「キセキ」の項で既述した、映画「キセキ -あの日のソビト-」のヒットもその一つである。この映画でGReeeeN役を務めた菅田将暉横浜流星成田凌杉野遥亮によるユニットグリーンボーイズが歌ったGReeeeNの楽曲カバーのうち「声」10万ダウンロード認定を受けており、ショートバージョンではあるがMV3,000万再生も記録した。


グリーンボーイズ(菅田将暉、横浜流星、成田凌、杉野遥亮) 『声』Short Ver.

 

他にも、GReeeeNの妹分としてオーディションで選ばれたメンバーで結成された女性4人組ボーカルグループwhiteeeenが「愛唄」のカバー「愛唄〜since 2007〜」でデビューし、10万ダウンロードを記録している。

 

2020年には、6月に発売された34thシングル「星影のエール」が久々に10万ダウンロード認定を受けた。本曲はNHK朝の連続テレビ小説「エール」の主題歌としてお茶の間に浸透しており、引き続き親しみやすさが健在であることを示した。

 

以降もコンスタントな新作リリースが続けられていた中、冒頭で触れたとおり、2024年3月19日には所属事務所を退所し新会社を設立するとともに、グループ名をGRe4N BOYZに改名することが発表された。新たな環境となる中で今後どのような活躍が見られるのか、注目が集まっている。

 

まとめ

 

以上まで見てきたとおり、GRe4N BOYZ(GReeeeN)は本人たちがメディアに一切顔と名前を出さないというスタイルでありながら、多くのファンや関係者を巻き込み、突き動かしていく形で楽曲を広めることに成功している。この活動スタイルは相当の人気・影響力がないと真似できるものではなく、ダウンロード売上という数字で改めてその大きさが確認できた。

 

以上までに紹介した大量のヒット曲を手っ取り早く入手するには、2017年に発売された10周年記念ベストアルバム『ALL SINGLeeeeS 〜& New Beginning〜』がおすすめ。収録曲はシングルCD表題曲30曲+新曲1曲だが、50万ダウンロード以上を記録した曲はすべて収録されている。

 

ALL SINGLeeeeS~&New Beginning~(通常盤)

ALL SINGLeeeeS~&New Beginning~(通常盤)

  • アーティスト:GReeeeN
  • 発売日: 2017/01/24
  • メディア: CD
 

 

この記事で紹介したダウンロードデータは日本レコード協会HP内の下記サイトで検索することができる。新たな発見の宝庫なので、時間があれば好きな曲やアーティストのダウンロード数を検索してみることをおすすめする。

 

www.riaj.or.jp

 

 

*1:シングルCD売上については、2011年以降、AKB商法が普及したことでこの考え方が使えなくなり、楽曲人気指標として使用できなくなっている。

*2:販促イベントは実施していたものの売上増加量はその規模からは説明が付かないとの声も草の根で存在していた。

*3:「Infinity」の配信売上は10万ダウンロード、「Beautiful」は認定なし。