三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEは2011年に「Best Friend's Girl」でデビューした男性7人組ダンス&ボーカルグループ。EXILE TRIBEとしてデビュー当初より人気だったが、2015年には大ブレイクを果たし、現在に至るまで10年弱に渡りヒット曲を大量輩出している。
三代目J SOUL BROTHERSがブレイクした時期は配信ダウンロード市場の全盛期だったため、楽曲人気は配信ダウンロード売上を通じて把握することになる。一方で、次なる主流音楽市場であるビデオストリーミングサービスが台頭してきた時期にも重なるため、MV再生数のチェックも必須となる。ここでは両指標をもとにしながら、三代目J SOUL BROTHERSのヒット史を振り返る。
なおCD売上はアルバムのみ言及し、楽曲人気指標としての機能が失われているシングルは一切取り上げない。
まず配信売上を見ると、日本レコード協会によれば、これまでにダウンロード売上10万以上を記録した曲は25曲(The Sharehappiも含めれば26曲)で、認定総ダウンロード売上は510万(歴代18位)となっている。これらのデータをランキング化した表は以下のとおりである。
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続いてMV再生回数ランキングは以下のとおり。ここでは3,000万再生以上を記録したMVを抽出する。これまでに8曲が3,000万再生以上を記録している。
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J Soul Brothers~BLUE IMPACT
この時期の曲を配信開始日順に並べたダウンロード売上データは以下のとおり。
初代J Soul BrothersはEXILEの前身として1999年から2001年にかけて活動しており、メンバーチェンジを機にEXILEに改名した。2代目J Soul Brothersは2007年にEXILEのHIROプロデュースのもと結成され、2009年にメジャーデビュー、その数日後にEXILEへの加入が電撃発表された。このような経緯も踏まえ、2010年に新たにメンバーを選定して結成されたJ Soul Brothersは三代目となっている。
2010年11月に発売されたデビュー曲「Best Friend's Girl」は、メンバー選定のプロセスとして行われたボーカルオーディションの課題曲としても使われた楽曲で、これはEXILEの大ヒット曲「Lovers Again」と同じ経緯である。勝負曲として用意されたこともあっていきなり配信で25万ダウンロードを記録した。
三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE / Best Friend's Girl
立て続けに発売された2ndシングル「On Your Mark〜ヒカリのキセキ〜」も10万ダウンロードを記録。翌2011年5月には3rdシングル「LOVE SONG」が発売され、デビュー曲に並ぶ25万ダウンロードを記録した。
1st~3rdシングルCD表題曲が全て最終的に10万以上の配信売上となる好調なスタートダッシュとなり、その勢いを受けて2011年6月に発売された1stオリジナルアルバム『J Soul Brothers』は10万枚を売り上げた。
4thシングル「FIGHTERS」、5thシングル「リフレイン」も配信10万ダウンロードを記録。2011年12月には前作から僅か半年という短いインターバルで2ndオリジナルアルバム『TRIBAL SOUL』が発売され、1stと同じく10万枚をセールスした。
2012年はまず3月に6thシングル「Go my way」を発売し、引き続き10万ダウンロードを売り上げる好調ぶりを維持。
そして8月には頭一つ抜けたヒット曲が誕生した。7thシングル『0〜ZERO〜』は4曲A面の豪華盤だったが、1曲目に収録されている「花火」が飛び抜けた人気となり、配信75万ダウンロード、ストリーミング3,000万再生を記録した。本曲はじっくり聴かせるタイプのしっとりと歌い上げられたバラードナンバーになっており、ボーカル2人の感情が込もった歌唱や声質が楽曲に合っていると評判になり、デビュー初期の代表曲になった。
三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE / 花火 ~Short Version~
2012年8月にはEXILEとのコラボレーションが実現し、EXILE TRIBE名義で「24karats TRIBE OF GOLD」を発売し、25万ダウンロードを記録した。本曲がEXILE TRIBE名義で発売された初の楽曲となった。以降もこの名義でEXILE関連グループとの合同作品が多数発売されている。
2012年11月には8thシングル「Powder Snow 〜永遠に終わらない冬〜」が発売され、表題曲は25万ダウンロードを記録した。2013年元旦には3rdオリジナルアルバム『MIRACLE』が発売され、「花火」のヒットも牽引する形で22万枚をセールスし、当時の自己最高売上を更新した。
2013年はその後3枚のシングルを発売し、9thシングル表題曲「SPARK」が10万ダウンロード、同10th「冬物語」が25万ダウンロード、MV3,000万再生、同11th「SO RIGHT」が10万ダウンロードを売り上げ、全てヒットを飛ばした。
2014年元旦にはこれら3枚のヒットシングルを収録した4thオリジナルアルバムと、自身初のベストアルバムをセットにした2枚組アルバム『THE BEST/BLUE IMPACT』を発売し、前作を上回る28万枚を売り上げた。
PLANET SEVEN以降
この時期の曲を配信開始日順に並べたダウンロード売上データは以下のとおり。
「R.Y.U.S.E.I.」ミリオンヒット
2014年は元旦にベストを発売した後も精力的な活動を展開し、「2014年春夏秋冬シリーズ」と銘打って4枚のシングルを発売。第一弾となる「S.A.K.U.R.A.」は今のところ配信売上認定を受けることができていないが、第二弾の「R.Y.U.S.E.I.」は一転して配信ミリオンを突破するとんでもない大ヒットを記録した。2014年6月に配信開始して以降の売上推移は以下のとおり。
- 配信開始2ヶ月後の2014年8月に10万ダウンロード突破
- 配信開始6ヶ月後の2014年12月に25万ダウンロード
- 配信開始8ヶ月後の2015年2月に50万ダウンロード
- 配信開始1年3ヶ月後の2015年9月に75万ダウンロード
- 配信開始2年8ヶ月後の2017年2月に配信ミリオン達成
当初の2014年内の売れ行きは、好調ではあったがこれまでの三代目J Soul Brothersのヒット曲と大きく変わるものではなかった。流れが変わったのは2014年12月で、なんとこの曲が2014年の日本レコード大賞を受賞*1。これをきっかけにして本曲に注目が集まり、新たな流行となっていたEDMを取り入れていたことや、間奏のダンス「ランニングマン」が人気となったこと等から売上が急上昇。2014年12月に「花火」を上回る発売来所要6ヶ月での25万ダウンロード突破を果たした。
紅白歌合戦での披露も経て売上は収まることを知らず、翌2015年は発売年を上回る50万ダウンロード以上を積み増して累計は75万ダウンロードを突破。この勢いが効いて、2017年に配信ミリオンに到達する運びとなった。
元々好調な売上だったところに日本レコード大賞受賞で人気が爆発し、2014年より2015年の方が配信ダウンロード売上を多く稼いでいたことがこのデータから読み取れる。この曲は2014年発売曲だが2015年に人気のピークを迎えていた。
それを象徴するように、Billboard JAPAN Hot 100では自身初の週間1位獲得に留まらず、年間でも2014年19位→2015年1位→2016年20位と推移。年間1位獲得の快挙は発売翌年の2015年であった。配信売上推移を見事に捉えた年間チャート推移であると言える。週間配信売上の順位推移を確認できるビルボードのChart Insightでは、2014年12月以降配信売上が再浮上し、そのまま長期間高順位をキープするさまが可視化されている。
さらに言えば、2014年という時期は着うたに代表されるダウンロード市場規模が既にピークアウトしていた時期でもあり、2000年代前半のシングルCDミリオンさながら、配信ミリオンは達成しにくい状況になっていた。そのような時代背景を考えればより配信ミリオンの偉業が際立つ。
ダウンロード市場に代わって台頭していた新たな音楽環境がストリーミング市場である。日本ではYouTubeに代表されるビデオストリーミングがまず普及していったが、ここでも「R.Y.U.S.E.I.」の人気は絶大となり、累計はMV1.7億再生を突破した。達成日は配信ミリオン突破よりもMV1億再生突破の方が先であり、これは当時の音楽環境の変化を象徴している。
2010年代終盤には日本でもビデオストリーミングに遅れてSpotifyなどのオーディオストリーミングサービスが普及していったが、「R.Y.U.S.E.I.」は日本レコード協会よりストリーミング5,000万再生認定を受けている。時代の変わり目という難しい時期に新旧双方の指標でヒットの目安をクリアしていることは、この曲の訴求力の高さの証明である。
三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE / 「R.Y.U.S.E.I.」Music Video
また、「R.Y.U.S.E.I.」の人気はシングルCDのc/wにまで波及し、3曲目に収録されている「Wedding Bell 〜素晴らしきかな人生〜」も10万ダウンロードを突破した。これまで配信10万ダウンロード以上を記録していた楽曲は全てシングルCD表題曲だったが、発表順では初めてのc/w10万ダウンロード突破となり、このことからも人気の拡大が窺えた。
「2014年春夏秋冬シリーズ」発売が続く合間にはEXILE TRIBEとしての活動もあり、8月にアルバム『EXILE TRIBE REVOLUTION』が発売され、33万枚を売り上げている。収録曲のうち、「24WORLD」が10万ダウンロードを記録している。
続く「2014年春夏秋冬シリーズ」第三弾「C.O.S.M.O.S. 〜秋桜〜」も好調で、実は「R.Y.U.S.E.I.」を上回る配信開始1ヶ月での10万ダウンロード突破を果たしている。配信売上ペースを見ればこの曲がレコード大賞にノミネートされていてもおかしくなかったが、結果的には「R.Y.U.S.E.I.」がノミネートされた。「C.O.S.M.O.S. 〜秋桜〜」は「R.Y.U.S.E.I.」大ヒットの陰に隠れるような形となったものの、最終的には25万ダウンロードを記録し、十分な人気を示した。MV4,000万再生も突破している。
「2014年春夏秋冬シリーズ」第四弾「O.R.I.O.N.」は12月の発売だったことで完全に「R.Y.U.S.E.I.」の陰に隠れる形となってしまったが、それでも25万ダウンロード、MV4,000万再生を突破している。陰に隠れたままにしておくにはもったいない人気曲である。Billboard JAPAN Hot 100ではSKE48やSUPER JUNIORなどを退ける形で2週連続1位を獲得した。
2015年1月には満を持して5thオリジナルアルバム『PLANET SEVEN』を発売。「R.Y.U.S.E.I.」の人気がピークを迎える最中という絶好のタイミングで発売されたため、自身最大となる82万枚をセールス。Billboard JAPAN Top Albums Salesでも2015年2位→2016年82位と推移するロングヒットとなった。
なお2015年の下半期からは、CD売上だけでなく配信売上とルックアップも加味した日本初の総合アルバムチャートBillboard JAPAN Hot Albumsが発足しているが、2015年の年間チャートの集計期間は下半期のみだったにも関わらず、本作は18位にランクインしている(翌2016年も54位)。もし2015年初頭からこのチャートが発足していれば、本作が年間1位だった可能性は大いにある。
アルバム曲の中では、リード曲として扱われた「Eeny, meeny, miny, moe!」が配信10万ダウンロードを売り上げたほか、MV4,000万再生を記録した。
大人気を手中にした三代目J Soul Brothersは『PLANET SEVEN』発売後も精力的な活動を展開。2015年4月には新曲「starting over」「STORM RIDERS feat. SLASH」を2週連続でリリースし、両曲ともに10万ダウンロードを記録した。前者はBillboard JAPAN Hot 100で週間1位も獲得した。
なお「starting over」を表題曲にしたシングルCDは、ライブチケットの付属品としての売上もカウントする形なら自己最高売上となる45万枚を記録したという情報もあるが、楽曲人気を考える上でこの情報は不要である。Billboard JAPAN Hot 100では当該CD売上はカウント対象外であり、上記週間1位はそれ以外の要素で獲得されている。
また、「STORM RIDERS feat. SLASH」のc/w曲である「J.S.B. DREAM」もMV3,000万再生を突破する人気曲になっている。
2015年7月には18thシングル「Summer Madness」を発売。この曲は「R.Y.U.S.E.I.」同様にEDMを取り入れた楽曲で、サビに歌がないというJ-POPの歴史の中にあっては挑戦的な内容となった。しかしそのノリの良さや「ジェットマン」と呼ばれるダンスが支持され、配信25万ダウンロード、MV7,000万再生を記録。Billboard JAPAN Hot 100では週間1位を獲得し、年間でも2015年7位→2016年63位と推移するロングヒットを記録した。
三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE / Summer Madness feat. Afrojack
「Unfair World」の日本レコード大賞受賞は妥当と言えるのか
2015年9月には19thシングル「Unfair World」を発売し、10万ダウンロードをセールス。また、この曲で2年連続の日本レコード大賞を受賞した。
この曲の日本レコード大賞受賞に関しては、翌年の週刊文春に「三代目JSBはレコード大賞を1億円で買った!」とする記事が掲載され、これがきっかけなのかは推測の域を出ないが、以降LDHグループは賞レースから距離を置いている。確かに本曲の大賞受賞のプロセスには問題があったようだが、結果は果たして妥当だったのだろうか。改めて配信売上データから検証してみる。
まず自身の2015年発売曲の中で「Unfair World」がノミネートされることは妥当だったかだが、上記の通り2015年発売曲で累計最高配信売上・MV再生数を記録している曲は「Summer Madness」である。しかし、ノミネート作品が並んだ2015年11月時点の配信売上は「starting over」を除く3曲が10万ダウンロードで並んでいた。さらに「Unfair World」は「Summer Madness」に並ぶ所要1ヶ月での10万ダウンロード突破を果たしている。このことから、自身の2015年発売曲の中から「Unfair World」が選ばれる判断は決して変ではない。結果的には「Summer Madness」が4曲中一番人気となったので、こちらが選ばれていればより良い展開を生んだかもしれないが、これは結果論である。
次に他のノミネート作品との間の比較だが、2015年11月時点ではノミネート作品は配信売上10万~25万の間でひしめき合う団子状態だった。ゲスの極み乙女。「私以外私じゃないの」と西野カナ「トリセツ」が25万ダウンロードでトップに並んでいたが、10万認定と25万認定ではさほど大きな差ではない*2ので、2015年の三代目J Soul Brothersの上記活躍を踏まえれば、「Unfair World」の大賞受賞は実はさほど変ではない。ただし、「トリセツ」は2015年12月に50万ダウンロードを突破しており、足元の勢いを把握できていたならば、大賞は「トリセツ」一択であった。最終的に「トリセツ」は配信ミリオンとなるほどの大ヒットとなったが、当時は数字が見える週間配信売上チャートが国内に存在しなかった。「トリセツ」の配信指標における勢いを大賞授与者がリアルタイムで把握できていたかどうかは論点となり得る。
2015年は他にも、メンバーの小林直己、岩田剛典、登坂広臣の3人がポッキーのイメージキャラクターとなり、THE Sharehappi from 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE名義でリリースしたCMソング「Share The Love」が25万ダウンロードを記録。大きな活躍の跡を残した1年となった。
2016年3月には2015年発売のヒットシングルを集めた6thオリジナルアルバム『THE JSB LEGACY』をリリースし、61万枚をセールス。Billboard JAPAN Hot Albumsの年間では2016年の3位を獲得した。アルバム曲の中では、リードトラックとして先行配信された「Feel So Alive」が10万ダウンロードを売り上げた。
2016年6月には、EXILE TRIBEによる総合エンターテイメントプロジェクト「HiGH&LOW」の一環で、プロジェクトで使用された楽曲を集めたアルバム『HiGH&LOW ORIGINAL BEST ALBUM』が発売され、36万枚をセールス。アルバムはBillboard JAPAN Hot Albumsで2016年の年間9位を獲得している。収録曲のうち、1曲目には三代目J Soul Brothersの楽曲「MUGEN ROAD」が実質的なリードトラックとして収録され、10万ダウンロードを売り上げた。また、EXILE TRIBEとして参加した楽曲「HIGHER GROUND feat. Dimitri Vegas & Like Mike」もMV3,000万再生を突破している。
2016年11月には20thシングル「Welcome to TOKYO」が発売され、配信10万ダウンロード、MV3,000万再生を記録。Billboard JAPAN Hot 100の年間では集計割れを起こし、2016年39位→2017年84位と推移した。
2017年3月にはベストアルバムからの先行シングルとして新曲「HAPPY」が発売され、10万ダウンロードを売り上げたほか、Billboard JAPAN Hot 100では週間1位も獲得した。同月に発売されたベストアルバム『THE JSB WORLD』は35万枚をセールス。Billboard JAPAN Hot Albumsの年間では2017年の8位を獲得した。
以降、しばらくの間新曲の配信売上認定は途絶えたが、2018年に発売した7thオリジナルアルバム『FUTURE』が22万枚をセールスしたほか、2019年8月に発売した24thシングル表題曲「SCARLET feat.Afrojack」がBEYOOOOONDSなどに競り勝ちBillboard JAPAN Hot 100で週間1位を獲得するなどの人気が示された。
9月には配信限定でシングル「Rat-tat-tat」が発売され、これが10万ダウンロード、ストリーミング5,000万再生、MV3,000万再生を突破する久々のヒットを記録。前年にヒットしたDA PUMP「U.S.A.」を彷彿とさせるようなコミカルなダンスが支持された。この曲も収録した8thオリジナルアルバム『RAISE THE FLAG』は2020年4月に発売され、16万枚をセールスした。
2021年11月にはベストアルバムとオリジナルアルバムをセットにした『BEST BROTHERS/THIS IS JSB』を発売し、10万枚以上をセールスした。
まとめ
以上まで見てきたとおり、三代目J SOUL BROTHERSはキャッチーなダンスナンバーと泣きのバラードナンバーの二軸で2010年代を通して大活躍していた。1億円で賞を買わずとも十分に勝負できる人気を備えていたことはダウンロード売上やMV再生数のデータが証明している。
これらのヒット曲を手っ取り早く入手出来るアイテムとしては、2017年3月に発売されたベストアルバム『THE JSB WORLD』がおすすめ。
この記事で紹介したダウンロード売上データは日本レコード協会HP内の下記サイトで検索することができる。新たな発見の宝庫なので、時間があれば好きな曲やアーティストのダウンロード数を検索してみることをおすすめする。
*1:ちなみに、候補作品が発表された2014年11月末時点ではこの曲の配信売上はまだ10万である。本当に大賞が2014年末時点で妥当だったのか、他のノミネート作品を見ると、見事に配信10万ダウンロードレベルの楽曲がひしめき合う団子状態。唯一、西野カナ「Darling」が11月時点で25万ダウンロードを記録していたが、その差は決して大きくはないため、納得し難い結果と言う程でもなかろう。なお「Darling」の最終的な配信売上は75万ダウンロードで、最終的には「R.Y.U.S.E.I.」がノミネート作品中唯一の配信ミリオン達成曲となっている。大賞受賞の恩恵もあってのことだとは思うが、本来の楽曲人気のポテンシャルの発現に成功した結果と言うこともできる。
*2:日本レコード大賞の選定において楽曲人気指標として機能している配信売上は重視されるべきだが、当然機械的にそれだけで決まるものではない。大きな配信売上差があるのなら覆すべきではないが、15万ダウンロード差は大きな差とは言えないと考える。