Billion Hits!

配信ダウンロード売上、MV再生数、Billboard JAPANランキングなどを通じて国内の人気楽曲を把握するブログ

back numberの配信ダウンロード売上&MV・ストリーミング再生回数ランキング

back numberは2011年に「はなびら」でメジャーデビューした男性3人組ロックバンド。デビューから数年後に大ブレイクを果たし、2010年代に渡りヒット曲を大量輩出した。2020年代に突入した今なお人気は健在である。

 

back numberがブレイクした時期はMV視聴などのストリーミングサービスが音楽視聴方法の主流であるため、通常であれば楽曲人気もMV再生数ランキングを通じて把握することになるのだが、back numberの場合はストリーミング配信に長らく消極的で、MVは長らくショートバージョンの公開に留まっていた*1Spotifyなどのオーディオストリーミングでも、2018年末になってようやく過去曲を解禁した*2が、依然として直近楽曲は未解禁のままである。そのため、楽曲人気は既に市場が縮小していた配信ダウンロード売上に色濃く表れる結果になっている。ここではダウンロード、MV、ストリーミングの3指標をもとにしながら、back numberのヒット史を振り返る。

 

まず配信ダウンロード売上ランキングは以下のとおり。日本レコード協会によれば、これまでにダウンロード売上10万以上を記録した曲は20曲で、認定総ダウンロード売上は625万(歴代13位)となっている。

 

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(ランキング作成方法および歴代ダウンロード売上ランキングはこちら↓)
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(歴代アーティスト別ダウンロード売上ランキングはこちら↓)

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次にストリーミング再生数ランキングを以下に示す。こちらは日本レコード協会のストリーミング認定と、Billboard JAPANが公表している再生数を基に作成した。これまでにストリーミング3,000万再生を突破した曲は5曲で、認定総ストリーミング再生数は5.2億となっている。

 

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(歴代ストリーミング再生数ランキングはこちら↓) 

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そしてMV再生数ランキングYouTube)は以下のとおり。これまでに7曲が3,000万再生を突破している。

 

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(歴代MV再生数ランキングはこちら↓) 

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上記で挙げた楽曲を配信開始日順で並べたうえで楽曲人気データを一覧化した表も以下に示す。

 

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メジャーデビュー~大ブレイクまで

 

back numberは2004年にボーカルの清水依与吏が彼女をバンドマンに取られたことをきかっけに結成された。フェスへの出演などを通じて徐々に人気となり、2009年にインディーズデビューした。1stオリジナルアルバム「あとのまつり」収録曲「stay with me」がBillboard JAPAN Hot 100で週間89位にランクインするなどの実績を経て、2011年にユニバーサルミュージックからメジャーデビューを果たした。

 

2011年4月発売のデビューシングル「はなびら」は、それまでの実績もありラジオで楽曲がよくオンエアされ、Billboard JAPAN Hot 100では週間13位を記録する上々のスタートとなった。しかし、実は配信ではこのシングルのc/w「幸せ」が表題曲が達成できていない10万ダウンロードを2018年に突破している。1stシングルにして早くも表題曲とc/wの人気逆転現象が起きてしまった。

 

6月発売の2ndシングル表題曲「花束」はくすぐったい歌詞が象徴的な温かいラブバラードとして表題曲らしい人気ぶりを見せ、配信では75万ダウンロードを突破するほどのヒットとなった。ただし、発売後すぐにここまでの売上となったわけではない。

 

  • 配信開始から2年4ヶ月後の2013年10月に10万ダウンロード突破
  • 配信開始から2年11ヶ月後の2014年5月に25万ダウンロード突破
  • 配信開始から4年9ヶ月後の2016年3月に50万ダウンロード突破
  • 配信開始から8年6ヶ月後の2019年12月に75万ダウンロード達成

 

見てのとおり、当初からジワジワと売上を伸ばすタイプの楽曲だったが、認知度の上昇とともに過去の人気曲として売上を伸ばし続け、75万ダウンロード達成となっている。

 

Billboard JAPAN Hot 100では前作を上回る週間3位を獲得し、年間でも2011年の20位にランクインした。なお楽曲人気指標として使い物にならなくなっているCD売上では年間TOP100圏外である。

 

ストリーミングでも、2018年末に解禁されて以降の積み上げで5,000万再生を稼いでいる。


back number - 花束 (full)

 

10月には3rdシングル「思い出せなくなるその日まで」が発売され、表題曲が10万ダウンロードを記録した。引き続きラジオでの人気も続き、Billboard JAPAN Hot 100ではなんと自身初の週間1位を獲得した。この週のCD売上1位はYUIGreen a.liveだったが、週間売上は5万枚と多くなかったため、ラジオの加点で逆転した。なお「Green a.live」はCD・配信ともに売上10万に達していないため、楽曲人気指標としてこの結果は妥当である。

 

2012年は4枚のシングルを発売する精力的な活動が展開され、「恋」「わたがし」配信10万ダウンロード、ストリーミング3,000万再生「日曜日」配信10万ダウンロード「青い春」25万ダウンロードMV3,000万再生を記録した。なお、2020年7月に多くのMVがフル公開されるまでは、なぜか「青い春」だけがMVフル公開になっている状態が続いていたので、これがこの曲のMV再生数が好調な理由の一つかもしれない。4曲ともCD売上チャートでは週間TOP10圏外だったが、Billboard JAPAN Hot 100では3曲がTOP10入りを果たしている。

 

2013年は6月にシングル「高嶺の花子さん」を発売。片思いの男子の気持ちをユニークさを交えながら純粋に表した歌詞などが徐々に人気を広げていき、配信75万ダウンロード、MV6,000万再生、ストリーミング1億再生を記録した。ダウンロード売上推移は以下のとおり。

 

  • 配信1年4ヶ月後の2014年10月に10万ダウンロード突破
  • 配信2年7ヶ月後の2016年1月に25万ダウンロード突破
  • 配信4年5ヶ月後の2017年11月に50万ダウンロード突破
  • 配信6年6ヶ月後の2020年12月に75万ダウンロード達成

 

こちらも「花束」と同じように認知度の普及とともに過去の人気曲としてコツコツ売上を伸ばしている。

 

Billboard JAPAN Hot 100では週間3位を獲得。さらに2019年2月に全面ストリーミング解禁されると、代表曲の一つとしてストリーミングチャートの上位に定着するようになり、再生数を稼いでいる。Billboard JAPANの指標別動向を確認できるサービスChart Insightではその様子をはっきり確認できる。

 

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見てのとおりストリーミング解禁をきっかけにHot 100に再登場を果たし、以降連続ランクインを続けており、足元の登場週数は107週を突破している。ストリーミング解禁で楽曲人気の可視化が大きく進んだと言える。実際2019年になって初めてビルボード年間チャートTOP100入りを果たしており、以降2019年38位→2020年57位と推移するロングヒットになっている。

 

なお2019年夏に配信売上が上昇している様子も確認できるが、これはグリーンラベルの新CMにこの曲のアコースティックバージョンが用いられた効果によるもの。このように定番曲として脚光を浴びる場面も多いため、まだまだ配信売上を伸ばしていくことが予想される。


back number - 高嶺の花子さん (full)

 

2014年はシングル2枚とアルバム1枚を発売。シングルでは、「繋いだ手から」10万ダウンロードを突破している。3rdオリジナルアルバム「ラブストーリー」も自身初のセールス10万枚突破を果たした。

 

2015年はまず1月に11thシングル「ヒロイン」を発売。表題曲は恋に臆病な男性の心情を歌ったウィンターラブバラードで、ヒット曲を多く輩出しているJR SKI SKIのCMソングに起用されたこともあり、過去にないスピードで人気が普及した。配信売上推移は以下のとおり。

 

  • 配信開始から2ヶ月後の2015年3月に10万ダウンロード突破
  • 配信開始から8ヶ月後の2015年9月に25万ダウンロード突破
  • 配信開始から1年2ヶ月後の2016年3月に50万ダウンロード達成

 

見てのとおり、これまでの楽曲では1年以上を要していた10万ダウンロード突破を2ヶ月で達成。1年後には50万ダウンロードに到達している。Billboard JAPAN Hot 100では2015年の年間20位にランクインした。ストリーミングでも、2018年末に解禁されて以降の積み上げで5,000万再生を稼いでいる。


back number - ヒロイン (full)

 

続く12thシングル「SISTER」、13thシングル「手紙」10万ダウンロードをセールス。

 

そして11月に発売された14thシングル「クリスマスソング」配信ミリオンの大ヒットを記録した。本曲は片想いの男性目線で書かれたクリスマスソングとなっていて、最高視聴率12.7%を記録した月9恋愛ドラマ「5→9〜私に恋したお坊さん〜」主題歌に起用されたこともあり、一気に楽曲人気が普及した。

 

  • 配信開始から1ヶ月後の2015年12月に25万ダウンロード突破
  • 配信開始から2ヶ月後の2016年1月に50万ダウンロード突破
  • 配信開始から4ヶ月後の2016年3月に配信ミリオン達成

 

見てのとおり「ヒロイン」をさらに上回る猛烈なペースで売上を重ね、僅か4ヶ月でミリオンに到達した。MVも、再生数を伸ばしにくいショートバージョンという形での公開でありながら、自己最高となる1億再生を突破している。フルバージョンは2020年7月になってようやく公開された。

 

Billboard JAPAN Hot 100でも大ヒットが可視化され、週間チャートでは1位常連のKinKi KidsHKT48を2位止まりにする形で2週連続の週間1位を獲得。クリスマスの週には1位に返り咲いて通算3週1位を獲得した。年間チャートでは集計割れを起こし、2015年53位→2016年18位と推移した。

  

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2018年12月にストリーミング解禁されると、ここから根強い人気で再生数を積み上げ、2021年1月に1億再生を突破した。ビルボードの年間チャートにも再び顔を出すようになり、2019年50位→2020年73位と推移している。

 

クリスマス定番曲の仲間入りも果たし、毎年クリスマスになると売上を積み増していることから、将来的な200万ダウンロード達成も夢ではないと言えるだろう。


back number - クリスマスソング (full)

 

「クリスマスソング」の大ヒットにより、12月に発売された5thアルバム「シャンデリア」36万枚をセールスするヒットとなった。Billboard JAPAN Hot Albumsでも2016年の年間5位にランクインした。

 

ベストアルバム「アンコール」発売~現在まで

 

2016年はまず5月に15thシングル「僕の名前を」を発売し、10万ダウンロードをセールス。Billboard JAPAN Hot 100では週間1位も獲得した。

 

11月には16thシングル「ハッピーエンド」を発売。表題曲は興行収入18.5億円を記録した映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の主題歌となった。タイトルから受けるイメージとは真逆の、報われない恋を歌う切ない歌詞と曲調は映画の内容とも相まって多くの共感を集め、配信50万ダウンロード、MV5,000万再生、ストリーミング1億再生を突破するヒットとなった。

 

2019年にストリーミング解禁された際はこの曲が過去曲の中でストリーミングチャート最高位となり、再び継続的にランクインするようになった。Billboard JAPAN Hot 100の年間では2017年25位→2019年68位(再登場)→2020年85位と推移している。

 

2020年以降は、MVに出演する唐田えりかが報われない恋で大炎上してしまったことも、この曲の持つ悲しさを増幅させている。


back number - ハッピーエンド (full)

 

このヒットも後押しする形で、2016年12月に発売された自身初のベストアルバム「アンコール」CD67万枚、配信10万ダウンロードをセールスするヒットとなった。Billboard JAPAN Hot Albumsでは通算6週1位を獲得し、年間でも2017年3位→2018年13位→2019年26位→2020年64位と推移。非常に息の長い人気作となっている。

 

2017年は、12月に17thシングル「瞬き」を発売。表題曲は映画「8年越しの花嫁 奇跡の実話」主題歌となった。印象的なフレーズとともに幸せについて歌う本曲は、興行収入28.2億円のヒットとなった映画の内容とリンクしていたこともあり人気となり、配信50万ダウンロード、MV4,000万再生を突破した。

 

なお、本曲以降に発表された楽曲は2018年末の過去曲ストリーミング一斉解禁のタイミングでも解禁されず、そこから大きく遅れた2020年10月に一斉ストリーミング解禁された。このため、2019年に生じたback numberのストリーミングチャート席巻に加わることができず、人気拡大の機会損失を招くこととなった。


back number - 「瞬き」Music Video

 

2018年は2枚のシングル「大不正解」「オールドファッション」25万ダウンロードを記録した。「オールドファッション」はBillboard JAPAN Hot 100週間1位も獲得している。年間では集計割れを起こし、2018年93位→2019年64位と推移した。

 

2019年には20thシングル「HAPPY BIRTHDAY」を発売。表題曲は好きな人の誕生日を祝う曲ではなく、成就しない恋を抱える「俺」の誕生日が寂しいというユニークな内容のバースデーソングとなっている。ドラマ主題歌に起用されたこともあり、そのユニークながらも共感できる楽曲内容が支持され、50万ダウンロード、MV3,000万再生を記録した。

 

なお50万ダウンロード達成までに要した期間は5ヶ月と、自身の楽曲の中でも非常に早いことから、大ヒットのポテンシャルは非常に大きかったと思われるが、「瞬き」同様ストリーミング解禁が遅れたため、人気拡大の機会損失を招いた。


back number -「HAPPY BIRTHDAY」Music Video (TBS系 火曜ドラマ「初めて恋をした日に読む話」主題歌)

 

6thオリジナルアルバム「MAGIC」30万枚をセールスし、Billboard JAPAN Hot Albumsでも2019年4位→2020年73位と推移した。

 

2020年配信曲の中では、8月にYouTube限定配信された「水平線」MV8,000万再生を突破している。本曲は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった全国高等学校総合体育大会の運営を担当していた高校生による1通の手紙をきっかけに制作された。この経緯から収益化を目的とした楽曲ではないということでYouTube限定配信となっている。

 

しかしここまで閉鎖的な配信形態であるにも拘らず3,000万再生を突破していることからは大ヒットに至るポテンシャルを有していることが色濃く示唆されており、これも人気拡大の機会損失状態が続いている。素晴らしい楽曲へのアクセス方法は多いに越したことはなく、収益化したくないなら収益を全額寄付するなど別の方法も考えられる。今後他の配信サービスへ解禁されることを期待したい。

 

他にも、10月に配信された「エメラルド」配信10万ダウンロード、ストリーミング3,000万再生を突破している。

 

まとめ

  

以上まで見てきたとおり、back numberは2010年代デビューアーティストとしては珍しく、ストリーミング指標よりもダウンロード指標で大人気ぶりを可視化できるアーティストである。しかしストリーミングでも、遅れて解禁された楽曲が多いにも拘らず、次第に再生数実績を積み上げてきており、ポテンシャルの大きさも改めて確認できた。間違いなく2010年代を代表する大人気アーティストである。

 

以上までに紹介したヒット曲を手っ取り早く入手するには、ベストアルバム「アンコール」と、ベストより後に発売されたオリジナルアルバム「MAGIC」の2枚がおすすめ。

 

アンコール(ベストアルバム)(通常盤)(2CD)

アンコール(ベストアルバム)(通常盤)(2CD)

  • アーティスト:back number
  • 発売日: 2016/12/28
  • メディア: CD
 
MAGIC(通常盤)

MAGIC(通常盤)

  • アーティスト:back number
  • 発売日: 2019/03/27
  • メディア: CD
 

 

この記事で紹介したダウンロードデータは日本レコード協会HP内の下記サイトで検索することができる。新たな発見の宝庫なので、時間があれば好きな曲やアーティストのダウンロード数を検索してみることをおすすめする。

 

www.riaj.or.jp

 

*1:2020年7月になってようやく過去曲のフルMVを解禁した。

*2:当初はLINE MUSICにのみ先行配信され、全ストリーミングサービスに音源が解禁されたのは2019年2月。「MAGIC」収録曲は2020年10月になってようやくストリーミング解禁された。