Billion Hits!

配信ダウンロード売上、MV再生数、Billboard JAPANランキングなどを通じて国内の人気楽曲を把握するブログ

Aqua Timezの配信ダウンロード売上ランキング

Aqua Timezは2005年に1stミニアルバム「空いっぱいに奏でる祈り」でデビューした男性ボーカルロックバンド。デビュー間もなくブレイクを果たし、2000年代後半のヒットシーンを牽引した。日本レコード協会によれば、これまでにダウンロード売上10万以上を記録した曲は10曲で、認定総ダウンロード売上は390万(歴代26位)となっている。これらのデータをランキング化した表は以下のとおりである。この表をもとにしながら、Aqua Timezのヒット史を振り返る。

 

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(ランキング作成方法および歴代ダウンロード売上ランキングはこちら↓)

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(歴代アーティスト別ダウンロード売上ランキングはこちら↓)

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「等身大のラブソング」が自身最大のヒット曲?

 

Aqua Timezがブレイクしたきっかけとなる曲は、2005年8月に発売されたインディーズデビュー1stミニアルバム「空いっぱいに奏でる祈り」に収録されていた「等身大のラブソング」である。ストレートかつ印象的な歌詞で歌われたラブソングであるこの曲がラジオなどを中心に人気が広がっていったことで、アルバムは徐々にチャートを浮上していき、発売7ヶ月後の2006年2月にCDアルバムチャート週間1位を獲得。最終的なセールスは67万枚であり、この数字は自身最大のCD売上となった。

 

さて、このヒットナンバーがどれほどダウンロードされているのだろうか…と上表を見ると、どこにも「等身大のラブソング」の名前が見当たらない。この背景には、日本レコード協会の配信認定対象にインディーズレーベルから発売された作品が含まれていないことが影響しているものと思われる。つまりダウンロード売上10万未満なのではなく、ダウンロード売上不明と言った方が正しい。

 

2006以降に流行した曲を知るためには日本レコード協会の配信ダウンロード認定のチェックが必須だが、認定対象外からのヒット曲の人気が捕捉できないことには留意が必要である。とはいえ、該当するヒット曲はさほど多くなく、当ブログの以下記事でまとめたヒット曲を押さえれば十分である。

 

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では、「等身大のラブソング」が「空いっぱいに奏でる祈り」収録曲中一番人気だったことはどのデータを見れば知ることができるのか。その答えはYouTubeにおけるMV再生数である。「等身大のラブソング」は発売から9年後の2014年8月にMVがYouTube上で公開されると、そこからの積み上げで2,300万再生を突破しており、自身最大のMV再生数を記録するに至っている。

 

このようにMV自身1位・CDアルバム売上自身1位という記録から、「等身大のラブソング」の配信ダウンロード売上は、不明ではあるが自身トップクラスの成績となっているのではないかと想像することができる。


Aqua Timez 『等身大のラブソング PVフル』

 

翌2006年4月に、Aqua Timezは2ndミニアルバム「『七色の落書き』」でメジャーデビューを果たす。このアルバムは11万枚を売り上げた。アルバム曲のうち、リードトラックである「シャボン玉Days」10万ダウンロードを売り上げる人気曲となった。

 

「決意の朝に」配信75万ヒット

 

7月には1stシングル「決意の朝に」をリリース。表題曲はアニメ映画「ブレイブ・ストーリー」の主題歌に起用されたことや、温かく励まして前向きな気持ちにさせる歌詞が支持を受け、好調な売上を記録。発売1か月で25万ダウンロードを突破し、最終的には75万ダウンロードを記録するヒットとなった。

 

なおシングルCD売上では自身最大となる20万枚を記録していることから、そのことを以てAqua Timez最大のヒット曲として紹介されることも多いが、ダウンロードではこの曲を上回る配信ミリオンセラーを2曲出していることや、MV再生数1位が「等身大のラブソング」になっていることなどを踏まえるとこれは適切な表現ではない。とはいえ、Aqua Timezの数ある代表曲のうちの1曲であることは間違いない。


Aqua Timez 『決意の朝に PVフル』

 

「千の夜をこえて」配信ミリオンの大ヒット

 

11月には2ndシングル「千の夜をこえて」が発売。表題曲はアニメ映画「劇場版BLEACH MEMORIES OF NOBODY」主題歌に起用された。当時絶大な人気を誇っていたアニメのタイアップ効果が発揮されたことや、想いを告白することを後押ししてくれる歌詞が支持されたことなどから、本曲は自身初の配信ミリオンを記録する大ヒットを記録した。配信売上推移は以下のとおり。

 

  • 発売1ヶ月後の2006年12月に10万ダウンロード突破
  • 発売2ヵ月後の2007年1月に25万ダウンロード突破
  • 発売5ヶ月後の2007年4月に50万ダウンロード突破
  • 発売2年1ヶ月後の2008年12月に75万ダウンロード突破
  • 発売7年5ヶ月後の2014年1月に配信ミリオン達成

 

見てのとおり初動から爆発的に売れたというよりは息の長いロングランを記録しており、配信売上の大半が2007年に稼がれていることは押さえたいポイントである。実質2007年にヒットした曲と言ってしまって差し支えない。最終的には、自身最速となる発売後7年5ヶ月でのミリオンを達成した。この「自身最速ミリオン」を以て、上表のダウンロードランキングでは本曲を1位としている。

 

なお当時はタイトルがよく似た秋川雅史のヒット曲千の風になって」のCDが爆発的に売れていたため、「千の夜をこえて」のロングヒットに対しては「間違って買われているのではないか」と半ば冗談で疑っていたのだが、勘違いだけで配信ミリオンになる程の大規模な売上にはならないので、その疑惑は解消された。 

 

「千の夜をこえて」のCD売上は、アルバム発売2週前の先行シングルでありながらも、ロングヒットで12万枚を記録した。ただ、当時は配信売上の数字が分かる音楽チャートが存在しなかったので、この曲の人気はこの12万枚という数字だけで評価されることがしばしばであった。配信売上にしっかり目を向けないと人気規模を1/10も過小評価してしまうことになるので厳重に注意したい。

 

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Aqua Timez 『千の夜をこえて PVフル』

 

「決意の朝に」と「千の夜をこえて」のヒットが牽引する形で、1stフルアルバム「風をあつめて」30万枚を売上げるヒットになり、2006年はAqua Timezにとって大ブレイクの1年となった。

 

翌2007年もヒット曲を連発した。売上は、5月に発売された3rdシングル表題曲「しおり」と8月発売の同4th「ALONES」25万ダウンロード、11月発売の同5th「小さな掌」10万ダウンロードとなった。これら3曲を収録したアルバム「ダレカの地上絵」12万枚を売り上げた。

 

2008年は、まず2月に配信限定シングル「ほんとはね」をリリースし、10万ダウンロードを売り上げた。

 

「虹」配信ミリオンの大ヒット

 

そして5月に発売された6thシングルCD表題曲「虹」は、最高視聴率20%以上を記録した大人気ドラマ『ごくせん 第3シリーズ』主題歌に起用されたことや、感情をリアルに描写しつつも力強く前を向くことができる歌詞が支持されたことから、配信ミリオンの大ヒットを記録した。配信売上推移は以下のとおり。

 

  • 発売3週間で25万ダウンロード突破
  • 発売1ヶ月で50万ダウンロード突破
  • 発売10ヶ月後の2009年3月に75万ダウンロード突破
  • 発売11年5ヶ月後の2019年10月に配信ミリオン達成

 

見てのとおり、発売1ヶ月で50万を記録する猛烈な初動売上を見せている。本曲はCD売上でも19万枚を記録したが、合計すれば69万の売上になる。2008年のCDシングル売上年間1位の嵐「truth」は年内に61万枚を売り上げていたが、当時は配信未開禁。もし当時CDとフル配信ダウンロードを合算したチャートが存在していれば、「truth」を上回り、年間TOP10入りも果たしていたと当ブログでは推定している。

 

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しかし当時は実態と異なりCD売上が楽曲人気指標として重視されていたため、「虹」はCD売上だけの年間チャートで2008年の年間34位となり、楽曲人気は大きく過小評価された。

 

CD売上以外の要素も含めた複合チャートBillboard JAPAN Hot 100では2008年の16位になっており、過小評価は多少軽減されている。

 

その後も地道に売上を積み重ねて、発売から11年5ヶ月が経過した2019年10月についにミリオンを達成した。


Aqua Timez 『虹 PVフル』

 

2009年1月にはアニメ「BLEACH」主題歌に起用された「Velonica」10万ダウンロードを記録。3月にはこの曲や「虹」も収録した3rdオリジナルアルバム「うたい去りし花」が発売され、10万枚を売り上げた。

 

2009年7月には映画「ごくせん THE MOVIE」主題歌プルメリア~花唄~」が10thシングルとして発売され、25万ダウンロードを売り上げるヒットとなった。10月には自身初のベストアルバム「The BEST of Aqua Timezを発売し、17万枚を売り上げた。

 

その後は新たなダウンロード認定が途絶えたものの、2018年までコンスタントに8枚のオリジナルアルバムをリリースする充実した活動を続けていた。しかし2018年に、最後のアルバム「二重螺旋のまさゆめ」発売をもって「やり切った」と表明し、惜しまれつつ解散した。

 

まとめ

 

以上で見てきたように、CDシングル売上では20万、CDアルバムにおいても67万が自身最高記録であるが、ダウンロードにおいて2曲がミリオンを記録していることから、Aqua Timez2000年代後半を代表するアーティストの1組であることは間違いない。

 

ここで紹介したヒット曲を手っ取り早く手に入れることができるアイテムとしては、2009年発売の2枚組ベストアルバム「The BEST of Aqua Timezがおすすめ。 

 

The BEST of Aqua Timez

The BEST of Aqua Timez

  • アーティスト:Aqua Timez
  • 出版社/メーカー: ERJ
  • 発売日: 2009/10/14
  • メディア: CD
 

 

ちなみに、ここで紹介したダウンロードデータは日本レコード協会HP内の下記サイトで検索することができる。ダウンロード数はCD売上枚数と比べあまり知られていないので、時間があれば検索して遊んでみてほしい。新たな発見があることは請け合いである。

 

www.riaj.or.jp