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レディー・ガガの人気曲【配信ダウンロード売上ランキング】

人気曲【配信ダウンロード売上ランキング】レディー・ガガは2008年に「ジャスト・ダンス」で世界デビューしたアメリカの女性ソロアーティスト。すぐに世界的な大ブレイクを果たし、日本にもその人気は波及した。日本レコード協会によれば、これまでに日本国内の集計でダウンロード売上10万以上を記録した曲は9曲で、認定総ダウンロード売上は280万(歴代38位タイ)となっている。これは洋楽アーティストとしては歴代1位のダウンロード認定総数となる*1。これらのデータをランキング化した表は以下のとおりである。この表をもとにしながら、レディー・ガガのヒット史を振り返る。

 

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(ランキング作成方法および歴代ダウンロード売上ランキングはこちら↓)

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(歴代アーティスト別ダウンロード売上ランキングはこちら↓)

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ザ・フェイム

 

レディー・ガガは早くから歌手を志しており、19歳で最初のレコード会社であるデフ・ジャム・レコーディングスと契約。その2年後にはユニバーサルミュージック内のレコードレーベルであるインタースコープ・レコードと契約し、ファーギーブリトニー・スピアーズなどの著名アーティストへ楽曲提供を行うようになり、その過程で才能が知れ渡っていった。

 

2008年4月にデビューシングルジャスト・ダンスを発売すると、徐々にその革新的なダンスミュージックとパフォーマンスが支持を広げていき、上昇型ヒットを記録した。アメリカのBillboard Hot 100では発売半年後の2009年1月に到達し、そこから3週間1位を獲得している。

 

日本では2008年6月にフル配信解禁され、人気の広がりとともに徐々に売上を積み上げ、2010年2月になって10万ダウンロードを突破した。Billboard JAPAN Hot 100ではデビューアルバム発売のタイミングで話題性が最高潮に達し、2009年6月1日付チャートで最高2位にまで上り詰めている。なおこのときの1位は福山雅治「化身」だった。

 

そのデビューアルバム『ザ・フェイム』も上昇型の大ヒットを記録した。アルバムは2008年8月にまずカナダとヨーロッパに放たれ、遅れて10月にはアメリカでも発売されると、翌2009年上半期に渡って売れ続け、アメリカのBillboard 200では最高4位を獲得した。

 

日本では2009年5月に発売されたが、認知が行き渡るまで延々と売れ続けた結果、CDアルバムチャート300位圏内の登場週数157週のロングヒットを記録して累計36万枚を記録した。

 

収録曲のうち、日本で最も人気となった曲が「ポーカー・フェイス」である。国内のアルバム発売に先駆けて2009年3月にフル配信解禁された本曲は、MVで披露された派手なパフォーマンスや濃厚な世界観などが支持を広げていき、収録曲中最高となる配信50万ダウンロード突破を1年9ヶ月後の2011年2月に達成した。 


Lady Gaga - Poker Face (Official Music Video)

  

ザ・モンスター

 

2009年11月には2ndオリジナルアルバム『ザ・モンスター』を発売した。本作は新曲8曲を収録しているほか、発売形態によっては前作『ザ・フェイム』をそっくりそのまま収録したCDも付属しており、『ザ・フェイム』に新曲を8曲追加したデラックス盤という役割も有している。

 

日本でも同月に発売されると、やはり認知が行き渡るまで延々と売れ続け、CDアルバムチャート300位圏内の登場週数135週のロングヒットを記録して累計62万枚を記録した。Billboard JAPAN Top Albums Salesでは2010年13位→2011年52位と推移し、2年連続のTOP100入りを果たしている。

 

新たに収録された8曲のうち日本で最も人気となった曲は「テレフォン feat.ビヨンセ35万ダウンロードを記録した。 本曲はビヨンセとのコラボレーションや短編映画仕立てのMVが話題となった。


Lady Gaga - Telephone ft. Beyoncé (Official Music Video)

 

他にも「バッド・ロマンス」10万ダウンロードを記録している。

 

ザ・リミックス

 

2010年3月には自身初のリミックスアルバム『ザ・リミックス』を発売。日本では23万枚を記録し、リミックス作品としては高い売上となった。収録曲のうち「ポーカー・フェイス(LLG VS GLG ラジオ・ミックス)」が2010年10月にフル配信解禁され、25万ダウンロードを記録している。

 

ボーン・ディス・ウェイ

 

「ボーン・ディス・ウェイ」配信ミリオン

 

2011年2月には、来る2ndオリジナルアルバムのリードトラックとなる「ボーン・ディス・ウェイ」を全世界で先行発売した。楽曲は自らの生き様に自信を持つこと、そこに誰からの承認も必要ないことが力強く歌われており、前例のない表現を続けてきたレディー・ガガが歌うことによる説得力もあって全世界で大ヒットを記録。日本国内だけでもその人気は絶大なものとなり、洋楽史上初*2となる配信ミリオンを達成した。

 

推移を見ると、2011年9月までに着うたフル25万、PC配信25万を記録して合計50万ダウンロードを突破している。2011年末にはMステスーパーライブにも出演し、大ヒット曲に相応しく番組のトリを飾った。このような話題性から売上が持続し、2012年6月には75万ダウンロードを突破。最終的に2014年2月にミリオンを達成した。

 

洋楽の国内フル配信ダウンロードミリオンは、K-POPを除けば「ボーン・ディス・ウェイ」、テイラー・スウィフト私たちは絶対に絶対にヨリを戻したりしない~We Are Never Ever Getting Back Together」カーリー・レイ・ジェプセン「CALL ME MAYBE」の合計3曲しか存在しない。昔のシングルCDやLPでも、ミリオンはダニエル・ブーン「ビューティフル・サンデー」セリーヌ・ディオン with クライズラー&カンパニー「TO LOVE YOU MORE」マライア・キャリー恋人たちのクリスマスしか達成しておらず、いかにこのミリオンが偉業かが読み取れる。

 

Billboard JAPAN Hot 100では自身唯一の週間1位を獲得している。この週のCD売上1位は前週から2週連続という形でマキシマム ザ ホルモン『グレイテスト・ザ・ヒッツ 2011〜2011』が獲得していたが、当時のビルボードはCD売上以外にラジオエアプレイ数とiTunesの売上も集計対象にしており、この2要素でマキシマム ザ ホルモンを逆転した。

 

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更には年間チャートでもAKB48や嵐などに割って入る形で2011年の3位を獲得。翌2012年も75位となり2年連続TOP100入り。配信ミリオンとなるほどの大ヒットが可視化されている。 

 

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Lady Gaga - Born This Way (Official Music Video)

 

この曲の大人気が牽引する形で、5月に発売されたアルバム『ボーン・ディス・ウェイ』75万枚を売り上げるヒットとなり、Billboard JAPAN Top Albums Salesでは2011年の5位を獲得した。アルバム収録曲の中では、「ボーン・ディス・ウェイ」以外にも、「ジューダス」「ジ・エッジ・オブ・グローリー」が日本国内だけで20万ダウンロードを売り上げている。

 

アートポップ以降

 

2013年11月には4thオリジナルアルバム『アートポップ』を発売し、日本では17万枚を売り上げた。Billboard JAPAN Top Albums Salesの年間では集計割れを起こし、2013年65位→2014年82位と推移している。収録曲のうち、リードトラックである「アプローズ」が日本国内で10万ダウンロードを記録した。

 

これ以降の楽曲で日本レコード協会からダウンロード認定を受けている曲は出ていないが、精力的な活動は続いており、女優業や社会貢献活動も活発に行われている。2020年5月には6thオリジナルアルバム『クロマティカ』が発売されている。

 

まとめ

 

以上が日本国内におけるレディー・ガガの活躍を示す主なデータである。多くの来日公演や、東日本大震災からの復興支援としてチャリティーリストバンドの販売収益を寄付するなどの行動が親しみを呼んだことで、国外アーティストの中では一際高い人気となっており、その人気はダウンロード売上に表れていた。

 

レディー・ガガは特にベストアルバムの類を発売していないので、ここで挙げたヒット曲を入手するにはオリジナルアルバムを辿っていくことになる。順当に『ザ・フェイム』『ザ・モンスター』『ボーン・ディス・ウェイ』と順々に聴いていけば良いだろう。

 

ザ・モンスター

ザ・モンスター

 
ボーン・ディス・ウェイ

ボーン・ディス・ウェイ

 

 

この記事で紹介したダウンロード売上データは日本レコード協会HP内の下記サイトで検索することができる。新たな発見の宝庫なので、時間があれば好きな曲やアーティストのダウンロード売上を検索してみることをおすすめする。

 

www.riaj.or.jp

 

 

*1:K-POPを含めれば、日本レコード協会では洋楽扱いされているKARAが認定総数355万ダウンロードを記録している。何故か少女時代は邦楽にカテゴライズされており、扱いが異なる。

*2:K-POPを含めればKARA「ミスター」が配信ミリオン第一号となる。