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2005年サウンドスキャン週間シングルチャート回顧

この記事では2005を集計対象とするサウンドスキャン週間シングルチャートのうち、オリコンと1位が異なった全13週をピックアップして回顧する。

 

この一年間の週間1位変遷表は以下のとおり。回顧対象週には色をつけている。

 

 

 

サウンドスキャンはCD売上枚数を集計しチャートを発表していたサービスであり、いわばオリコンの競合相手である。1996年より年間チャート、2001年より週間チャートが公表されていた。2008年以降はBillboard JAPANによってデータが活用されている。

 

サウンドスキャンでは当時、複数種販売施策に対してオリコンとは異なる集計方法を採っていた。同一タイトルの異なる盤種の売上は、タイトルごとに合算せず、盤種ごとに別集計としていたのである。これにより、各作品の売上はオリコンよりも実際の購入者数に近くなっており、楽曲人気指標として優れた結果を出すことが多かった。

 

それにもかかわらず、長い歴史を持つオリコンが既に権威と知名度を確立していた中で発足した後発サービスであったこともあって、2000年代までのサウンドスキャンは権威と知名度をほとんど有していなかった。改めて2000年代当時のサウンドスキャン週間シングルチャートをオリコンと比較しながら振り返り、当時のヒット認識を多面的に捉え直すことが、本記事連載シリーズの執筆企図である。

 

なお、一部の週においては、旧ジャニーズ問題に対する当ブログの対応に従い、解説を割愛している。

 

 

※付日表記はサウンドスキャンに従う

 

2005/1/4付・1/11付1位 w-inds.夢の場所へ

 

 

 

2005/1/4付2005/1/11付ではw-inds.夢の場所へ2週連続1位を獲得した。オリコンでは年末年始を跨ぐ当2週分を合算週として集計・発表しており、KinKi Kids『Anniversary』が3週連続1位となったが、サウンドスキャンでは『Anniversary』の初回限定盤と通常盤の売上を別集計としていたため、当2週においては初回限定盤が2位→5位、通常盤が3位→2位と推移し売上が分散した。

 

2005/2/15付1位 D-51『NO MORE CRY』

 

 

2005/2/15付1位では発売2週目D-51『NO MORE CRY』が浮上し自身初の1位を獲得した。オリコンでは氷川きよし『初恋列車』が1位だったが、その差は数千枚程度しかなかったため、集計誤差*1によりサウンドスキャンでは『NO MORE CRY』が1位となった。D-51はオリコンでは最高2位に終わっているが、サウンドスキャンでは当週に唯一の1位を獲得していたのである。

 

沖縄出身のボーカルデュオ、D-51の3rdシングル表題曲「NO MORE CRY」は、力強さと爽やかさが同居した二人の歌声がポジティブな歌詞に乗ってストレートにリスナーの胸に響く楽曲となっており、最高視聴率32%を記録した特大人気ドラマ『ごくせん』第2シリーズの主題歌に起用されたことで広く普及した。デジタル指標ではフル配信25万ダウンロード、着うた100万ダウンロード*2を記録している。


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2005/3/8付1位 ケツメイシ『さくら』

 

 

2005/3/8付ではケツメイシ『さくら』が返り咲き通算2週目の1位を獲得した。オリコンではORANGE RANGE『*~アスタリスク~』が2週連続1位だったが、その差は数万枚程度しかなかったため、集計誤差によりサウンドスキャンでは『さくら』が1位となった。

 

2005/4/19付1位 リュ・シウォン『桜』

 

 

2005/4/19付1位はリュ・シウォン『桜』オリコンでは高橋瞳『僕たちの行方』が1位だったが、その差は数千枚程度しかなかったため、集計誤差によりサウンドスキャンでは『桜』が1位となった。

 

2005/5/17付1位 コブクロここにしか咲かない花

 

 

2005/5/17付1位はコブクロここにしか咲かない花オリコンでは大塚愛『SMILY/ビー玉』が1位だったが、サウンドスキャンでは『SMILY/ビー玉』のDVD付属盤と通常盤の売上を別集計としていたため、DVD付属盤が2位、通常盤が3位に売上が分散した。

 

ここにしか咲かない花」は最高視聴率16%を記録したドラマ瑠璃の島主題歌として広く普及し、デジタル指標ではフル配信75万ダウンロード、着うた100万ダウンロードを記録した。ヒューマンドラマである『瑠璃の島』の舞台である沖縄の過疎地に二人が赴き、島民と交流した体験が書き下ろしの歌詞に反映されており、ドラマや楽曲への感情移入を呼び込んだ。


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2005/6/28付1位 BENNIE K『Dreamland』

 

 

2005/6/28付1位はBENNIE K『Dreamland』オリコンではV6『UTAO-UTAOが1位だったが、サウンドスキャンでは『UTAO-UTAO』の初回盤4種と通常盤の売上を別集計としていたため、初回盤Aが4位、初回盤Bが14位、初回盤Cが5位、初回盤Dが11位、通常盤が10位に売上が分散した。なお初回盤4種には全て異なる特典としてブックレットや携帯ストラップ・ステッカー・フォトスタンドが、通常盤にはc/wに新曲が追加で収録されているため、全てを入手するには5枚購入が必要であった。

 

「Dreamland」はサビのキャッチーさが群を抜く爽やかなヒップホップナンバー。コカ・コーラのCMソングとして大量オンエアされたこともあり広く普及した。デジタル指標ではフル配信50万ダウンロード、着うた200万ダウンロードを記録している。


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2005/9/27付1位 NANA starring MIKA NAKASHIMA『GLAMOROUS SKY』

 

 

2005/9/27付1位ではNANA starring MIKA NAKASHIMA『GLAMOROUS SKY』が返り咲き通算3週目の1位を獲得した。オリコンでは大塚愛プラネタリウムが1位だったが、サウンドスキャンでは『プラネタリウム』のDVD付属盤と通常盤の売上を別集計としていたため、DVD付属盤が3位、通常盤が6位に売上が分散した。

 

「GLAMOROUS SKY」は中島美嘉自身がナナ役で主演した映画NANAの主題歌で、映画は興行収入40億円を記録するヒットとなった。楽曲もL'Arc~en~CielHYDEが作曲とプロデュース、NANA作者の矢沢あいが作詞を担当するという豊富な話題性や、パンクロックに乗せたクールな歌声というギャップなどから、映画のヒットともに人気が普及した。デジタル指標ではフル配信75万ダウンロード、着うた100万ダウンロードを記録している。


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2005/11/22付

 

 

2005/11/29付1位 BUMP OF CHICKEN『supernova/カルマ』

 

 

2005/11/29付1位はBUMP OF CHICKEN『supernova/カルマ』オリコンではSMAP『Triangle』が1位だったが、その差は数万枚程度しかなかったため、集計誤差によりサウンドスキャンでは『supernova/カルマ』が1位となった。

 

2005/12/6付1位 レミオロメン『粉雪』

 

 

2005/12/6付では発売3週目レミオロメン『粉雪』が浮上し自身初の1位を獲得した。オリコンでは浜崎あゆみ『Bold&Delicious/Pride』が1位だったが、その差は数千枚程度しかなかったうえ、サウンドスキャンでは『Bold&Delicious/Pride』のDVD付属盤と通常盤の売上を別集計としていたため、DVD付属盤が5位、通常盤が13位に売上が分散した。なお仮に『Bold&Delicious/Pride』2種の売上を合算してもサウンドスキャンでは『粉雪』が上回っている。

 

「粉雪」は最高視聴率20%を記録した大人気ドラマ1リットルの涙の挿入歌としても効果的に使用されたことで広く普及し、自身最大ヒットを記録。主なデジタル指標ではフル配信50万ダウンロード、着うた200万ダウンロードを記録している。本曲の歌詞は深まらずにすれ違っていく悲恋を積み重ならない粉雪に例えており、季節感のある流麗なギターイントロとサビ前までの落ち着いたメロディーを経てサビの絶唱で感情を爆発させる楽曲構成が起承転結あるストーリーを想像させる仕上がりになっている。


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2005/12/13付1位 レミオロメン『粉雪』

 

 

2005/12/13付では発売4週目レミオロメン『粉雪』2週連続1位を獲得した。オリコンでは倖田來未『you』が1位だったが、その差は数千枚程度しかなかったため、集計誤差によりサウンドスキャンでは『粉雪』が1位となった。

 

2006/1/3付1位 レミオロメン『粉雪』

 

 

2006/1/3付では発売7週目レミオロメン『粉雪』が返り咲き通算3週目の1位を獲得した。オリコンでは年末年始を跨ぐ当週と次週の2週分を合算週として集計・発表しており、修二と彰青春アミーゴが返り咲き1位を獲得していたが、『粉雪』との差は数千枚程度しかなかった。オリコンは合算週の1位を記録上2週連続1位として扱っているが、もし通常通りに1週ずつ集計していれば、1週目の1位は『粉雪』だったのである。

 

このように、『粉雪』はオリコンではことごとく数千枚程度の僅差で1位を逃し続け最高2位のまま終わっているが、サウンドスキャンでは楽曲人気に相応する形で通算3週1位を獲得していたのである。

 

まとめ

 

以上が2005年に公開されたサウンドスキャン週間シングルチャートのうちオリコンと1位が異なる週の振り返りとなる。

 

2004年以降、CD市場縮小への対策として複数種販売施策が普及していくとともに、両者の結果の相違が頻発するようになっているが、2005年もその傾向は進んだ。オリコンサウンドスキャンよりも一足早く楽曲人気指標としての機能を失っていくが、オリコンを楽曲人気指標として誤使用し続けた日本音楽業界は、次年より10年以上に渡る大迷走を展開し始めることとなる。

 

(2006年のサウンドスキャン週間シングルチャート回顧に続く↓)

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(2004年以前のサウンドスキャン週間シングルチャートは以下↓)

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*1:サウンドスキャンとオリコンでは集計方法、対象、母数が異なるため、完全に同じ売上枚数が出力されることはない。

*2:累計ダウンロード売上は日本レコード協会認定値。以下同様。