この記事では、2025/11/14に発表された第76回(2025年)NHK紅白歌合戦出場アーティストの歌唱曲を、Billboard JAPAN Hot 100上位曲から予想する。
🔴第76回 #NHK紅白 ⚪️
— NHK紅白歌合戦 (@nhk_kouhaku) 2025年11月14日
出場歌手が決定✨
紅組20組、白組17組
初出場は、紅組8組、白組2組です。#紅白歌合戦 公式HP:https://t.co/luuCuJe50U pic.twitter.com/w07dZR4eKz
本記事公開時点におけるHot 100の2025年度年間暫定順位予想TOP50は以下のとおり。ここではこのチャートにランクインしている楽曲をピックアップする。

併せて、当ブログでは本記事に先立って以下記事にて出場アーティストの予想を試みていたが、ジャンル毎にその振り返りも行っていく。
本記事の前提
紅白歌合戦の出場アーティスト選考基準として近年公式に謳われている判断材料は、『今年の活躍』『世論の支持』『番組の企画演出にふさわしい』の3点である。この根拠となる『様々なデータ』としては、「CD・DVD・Blu-rayの売り上げ」「ダウンロード・ストリーミング・MV再生回数」「有線・カラオケのリクエスト等」「ライブやコンサートの実績」「世論調査の結果」等が挙げられている。
そしてBillboard JAPANは上記選考基準にもあるCD売上、ダウンロード売上、ストリーミング再生回数、MV再生回数、ラジオOA数、カラオケのリクエスト回数の6指標を集計対象として「今年の活躍」「世論の支持」を国内で最も分かりやすく可視化する総合ヒットチャートを作成している。よってこのチャートの上位にランクインしている楽曲を紅白歌合戦で歌唱する妥当性は極めて高いのである。
ただしこれは選考基準の一部でしかない。このチャートにランクインしていなくとも番組の盛り上がりに欠かせない定番歌唱楽曲は多い。よって本記事は紅白歌合戦の全貌を網羅してはいない。当記事ではピックアップ対象をHot 100上位楽曲に絞っている。
また、ここで活用しているHot 100の年間暫定順位TOP50は当ブログ管理人が独自に予想したものであり、実際の年間暫定順位と一致しているとは限らないが、Billboard JAPANが本年6月に公式発表した2025年上半期結果(以下記事参照)をベースに作成した予想であるため、大きな誤差は生じていないと考える。
【白組】歌唱が期待される主な楽曲
バンド・ユニット
Hot 100年間1位・Artist 100年間1位獲得が確実となっているMrs. GREEN APPLEは順当に出場。再出場を予想していたアーティストの中ではサカナクションが選出された。RADWIMPSは名前がなかったが、企画枠等による後日追加発表の可能性が大いにある。
連続出場を予想していたCreepy Nutsは名前がなかったが、当年も実績十分であるため、出場を辞退した可能性が高い。
Mrs. GREEN APPLE「ダーリン」
Mrs. GREEN APPLEの歌唱曲は、NHK『18祭』テーマソングの「ダーリン」が最有力。Hot 100上半期5位を獲得しており、年間ではさらなる順位上昇が見込まれている。累計はストリーミング2億再生、MV5,000万再生を突破している。
サカナクション「怪獣」
サカナクションの歌唱曲は、アニメ『チ。-地球の運動について-』主題歌の「怪獣」で間違いない。累計はストリーミング2億再生を突破している。
ダンス&ボーカルグループ
連続出場を予想していたアーティストの中ではNumber_iとBE:FIRSTが順当に出場となったが、Da-iCEとJO1は名前がなかった。二組とも実績十分のアーティストであるが当年の楽曲ヒットの状況を踏まえるとあと一歩となった模様である。
ソロシンガー・デュオ・ボーカルグループ
連続出場を予想していたアーティストの中ではVaundyが出場の一方で藤井風は名前がなかった。積極的にTV出演するタイプではない両者の連続出場はさすがに願望が入り込みすぎていたかもしれない。
初出場を予想していた清水翔太も名前がなかった。こちらも積極的にTV出演するタイプではなかったため難しいところがあったようである。
Vaundy「風神」
Vaundyの歌唱曲は「風神」が有力。本曲はヒューマン・サスペンスドラマ『ライオンの隠れ家』の主題歌で、累計はストリーミング1億再生を突破している。
【紅組】歌唱が期待される主な楽曲
バンド・ユニット
連続出場を予想していた緑黄色社会は名前がなかった。実績十分且つ女性がメインボーカルを務めるバンド・ユニットは貴重な存在だったのだが、これで当年はこのジャンルの出場アーティスト数がゼロ。出場アーティストの多様性の低下が懸念される。
ダンス&ボーカルグループ
最も注目していたこのジャンルの選出結果は賛否両論と言える内容だった。
初出場を予想していたアーティストの中ではHANA、aespa、FRUITS ZIPPERが順当に出場となった一方、出場確実と予想していたCUTIE STREETがまさかの落選。他に『KAWAII LAB.』から「倍倍FIGHT!」がヒット中のCANDY TUNEが初出場となった。
連続出場を予想していたアーティストの中では、ILLITが順当に出場となった一方、LE SSERAFIMの名前がなかった。実績十分のアーティストだが、当年の楽曲ヒットの状況を踏まえるとあと一歩となった模様である。
問題はCUTIE STREETの落選である。2024年10月にリリースした「かわいいだけじゃだめですか?」はHot 100上半期6位を獲得しており、これは国内外男女含む全てのダンス&ボーカルグループの楽曲中最高位であった。累計はストリーミング1億再生、MV6,000万再生を突破しているが、そもそも近年ヒット曲輩出に乏しかった国内女性ダンス&ボーカルグループにおいてストリーミング1億突破公表はNiziU、新しい学校のリーダーズに続く史上3組目の快挙であった。
国内女性ダンス&ボーカルグループが、K-POPをはじめとした国外勢に楽曲人気の国内シェアを大きく譲り渡していることは、日本でのストリーミング1億再生突破曲のジャンル別内訳表を見れば一目瞭然である。男性ダンス&ボーカルグループの状況と見比べても、国内勢の占める割合は一際小さい。 https://t.co/ZidzXxo5Yc pic.twitter.com/tith980rT1
— ブログ『Billion Hits!』管理人(あさ) (@musicnever_die) 2025年3月11日
落選の理由として考えられるのは年功序列である。『KAWAII LAB.』においてはFRUITS ZIPPERとCANDY TUNEが先輩グループにあたり、両組の楽曲ヒット実績も十分であったため、優先された説がある。年功序列は100%否定されるものではない。しかし、そもそも近年ヒット曲輩出実績が乏しかった国内女性ダンス&ボーカルグループにおいて、顕著な楽曲人気を記録した実績が無視されることからは、音楽業界が本気で今後このジャンルを活性化させたいと考えているのか疑わしく感じてしまう。
紅白は『歌合戦』であり、『アーティスト合戦』や『芸能事務所合戦』ではない。本来、『歌=楽曲』がヒットしているなら、そのアーティストを出場させることに合理的な障壁はないはずである。数年前まで問題視されていた特定芸能事務所所属アーティストによる出場組数の継続的な偏りは、アーティスト人気を過剰重視し、楽曲人気状況の考慮を蔑ろにしていたからこそ問題視されたもの。今回の選出結果は、『事務所枠』などといった奇妙な考え方に引き続き縛られすぎている結果と言えはしないだろうか。楽曲ヒット状況により、年によってそのような『枠』が大きく増減することはおかしな話ではないはずである。FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE、CUTIE STREETの3組を一気に初出場させることは、全組同じ事務所だからといって、本当に無理難題な話なのだろうか。
例えば『坂道シリーズ』においてはもうかれこれ5年以上新たな人気楽曲輩出実績を確認できていない中、前年まで2組以上の枠が連続している状況であった。当年は櫻坂46が落選となり1枠減少したものの、乃木坂46が連続出場。しかし乃木坂46は前年の時点で歌唱曲が過去曲となっている。本当に『枠』や『年功序列』といった考え方で、CUTIE STREETを差し置いてまで乃木坂46を出場させ続ける判断が合理的なのかは、当年の選出結果における最重要論点である。
HANA「ROSE」
HANAは当年デビューでありながら次々と新曲を大ヒットさせており、どの曲を歌唱するかは予想が悩ましいが、やはりデビュー曲として大きなインパクトを残した「ROSE」が有力だろうか。累計はストリーミング2億再生を突破しており、国内女性ダンス&ボーカルグループの楽曲としてはNiziU「Make you happy」以来史上2曲目の快挙を達成している。
aespa「Whiplash」
aespaの歌唱曲は「Whiplash」が有力。累計はストリーミング1億再生を突破している。
ソロシンガー・デュオ・ボーカルグループ
初出場を予想していたちゃんみなと幾田りら、連続出場を予想していたあいみょんはそれぞれ順当に出場が実現した。さらに、8月時点では予想に含めていなかったが、その後「革命道中」をヒットさせたアイナ・ジ・エンドも順当に初出場を決めている。
アイナ・ジ・エンド「革命道中」
アイナ・ジ・エンドの歌唱曲は、アニメ『ダンダダン』第2期オープニングテーマの「革命道中」で間違いない。累計はストリーミング5,000万再生を突破している。
ちゃんみな「SAD SONG」
ちゃんみなは当年、自身がプロデューサーを務めたオーディション企画『No No Girls』が話題となり、本企画から誕生したHANAは先述のとおり大活躍を記録した。この話題性は自身の楽曲群の人気にも波及しており、特に「SAD SONG」は5月に『No No Girls』のファイナリスト10名とのパフォーマンスがTHE FIRST TAKEで公開されたことで大きな話題となり、累計でストリーミング1億再生を突破している。ほかにも大ヒット曲は多数あるが、やはり本曲の歌唱が有力と思われる。
幾田りら「恋風」
幾田りらの歌唱曲は、恋愛リアリティ番組『今日、好きになりました。 ニュージーランド編〜』の主題歌である「恋風」が有力。累計はストリーミング5,000万再生を突破している。
今後の予定
当ブログでは歌唱曲が発表され次第、その中で当年注目される楽曲をピックアップするとともに、紅白の勝敗を予想する。